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漫画

0歳児保育で良かったこと 驚きを綴ったエッセイ漫画に共感殺到「良いことばかりだった」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

漫画のワンシーン【画像提供:渡邊春菜(@watanabe_haruna)さん】
漫画のワンシーン【画像提供:渡邊春菜(@watanabe_haruna)さん】

 0歳児保育について、さまざまな不安を抱き、世間からの声に悩んでいる親は少なくありません。0歳の娘さんを保育園に入園させるまで葛藤を抱えていたという女性が、実際に入園させてから約1か月が経って感じている思いを漫画で綴り、反響を呼んでいます。ツイッター上に2つの投稿で発表された漫画には、合計8000件を超える“いいね”が。また、たくさんの共感の声が寄せられています。作品について、作者の渡邊春菜(@watanabe_haruna)さんに詳しいお話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

登園初日、頭に大きな衝撃が!

 グラフィッククリエイターやイラストレーターとして、フリーランスで活躍している渡邊さん。昨年誕生した生後11か月の娘さんは、この春から保育園に通い始めたそうです。

 0歳児を預けるとありがちなのが、他人からの悪意がない「カワイソウ」という言葉。また、自身も1日数時間とはいえ、離れる寂しさに葛藤することもありました。それでも、実際に預けてみると自分でも驚くほどの変化があったそう。そこで渡邊さんは「0歳だけど保育園に預けて良かったなという個人的感想のレポ漫画」を描くことにしました。

 登園初日、先生に抱っこされて泣く娘さんを見送りながら、「カワイソウ」という思いに苛まれていた渡邊さん。しかし、仕事を始めてみると、まるで頭の中をハンマーで叩かれたような衝撃が走ります。

 出産後は脳のキャパシティの大半を占めていた「育児」がスコーンと抜け、70%ほどの空き容量に。「今この瞬間に娘の身の安全を考えないでいいだけで楽っっ」と渡邊さんは激しく感動しました。ほかにも、保育園を利用することでたくさんのことが良い方向に向かっているという、渡邊さんの結論が綴られています。

 2つのツイートにわたって公開された漫画は、合計で8000件以上の“いいね”が集まりました。リプライ(返信)には、「これ、めちゃくちゃわかる~~~! 昼は作業はかどるし、帰宅後の子どもとの時間を大切にできるようになった」「これ、めちゃくちゃわかる。作業を最後までできないなどのストレス。稼いでない私。などなどの悩みが吹き飛び、先生という子どもについて話せる味方が増えて良いことばかりだった」など、共感の声がたくさん寄せられています。

 また、「9か月で預けましたが今でも本当に良かったと思っています。ひとりっ子なので常にお兄さんお姉さんたちにかわいがってもらえたし、何を教えるにも保育園と同時進行で、親も先生に教えてもらいながら家でもできたのも良かったです」「0歳から預けたほうがお子さんもお母さんも良いと思います。慣れて安心して過ごせる環境でお友達とやりとりしながら成長するのが良いですよ」など、自身の体験から0歳児保育の利点を力説するコメントも見られました。

「私だけじゃないんだなと思いました」

 娘さんは入園から2週間ほどで、お見送りの際に泣くこともなくなったそう。今回の作品を描いた理由や、0歳児保育で悩む親に向けて、渡邊さんにお話を伺いました。

Q. 今回のエピソードを描こうと思った理由は?
「登園初日に感じた頭のクリアさに驚き、描こうと思いました」

Q. 入園前に不安だったことはありますか?
「娘は腹壁破裂、食道裂孔ヘルニアという病状で産まれてきたため、誕生後4か月間入院していました。病理保育になるかどうかが不安でしたが、完治したので健常児扱いでした。その旨は出産前から役所の方に相談に乗ってもらっていました」

Q. 入園後に大きく変わったと感じることは?
「思考がクリアになったことです。娘を預けている間に仕事や用事を済ませるために、産前より効率の良い動き方を道筋立てて考え、行動できるようになりました」

Q. 保育園生になって娘さんに変化はありましたか?
「たくさんのお友達との関わりができているようです。家ではできないことですし、その様子が連絡帳から伝わってきてとてもうれしいです」

Q. 0歳から保育園利用することを悩んでいる人にアドバイスをお願いします。
「今回の漫画を発表したことで、想像以上に多くの方からの共感が寄せられて、私だけじゃないんだなと思いました。0歳児保育について、誰かに申し訳なく思う必要は何もありません。子と親の両者にとって良いことがたくさんあるからです。外野の心ない言葉もあるかもしれませんが、鵜呑みにせず、各々のご家庭の健全なあり方を追求してもらえたらと思います」

Q. 心に残っている読者からの感想は?
「驚いたのは、感想をいただいた皆さんが、私とだいたい同じくらい脳の空きキャパシティを感じていらしたことです。主観でしたが、あながち間違えではなかったかもしれません。命を守り育てることは、本当にたくさんの労力とキャパシティを使うのだなと実感しました。保育士の方からの『明日からも頑張れます』というお言葉も力になれたようでうれしいです。また、フリーランスとしては『国は保育料を経費にして』は本当に同意しました」

 保育園に娘さんが入園したことで、仕事を頑張りながら、子育てにも真剣に向き合えて生活にメリハリがついたという渡邊さん。育児漫画だけでなく、オリジナルグッズLINEスタンプの制作など、精力的に活動しています。

(Hint-Pot編集部)