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校長先生が中学校の廊下でダンス!? TikTokの活用法が米国で話題に

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

子どもたちとの距離を縮めるため、TikTokを活用する校長先生が海外で話題に(写真はイメージ)【写真:写真AC】
子どもたちとの距離を縮めるため、TikTokを活用する校長先生が海外で話題に(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 校長先生と聞くと、全体集会で話はするけれど授業などで見かけることはなく、普段関わることがあまりない偉い人というイメージの人が多いかもしれません。米国では、そんなイメージを覆すとてもユニークな校長先生が話題になっています。生徒やその保護者、教員から支持を集めるようになったきっかけは、TikTok投稿でした。校内で軽妙なダンスを踊る動画が、20万件以上の“いいね”を集めています。

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長期休暇の校舎内で撮影したダンス動画が大ウケ!

 米ルイジアナ州にあるハリー・ハースト中学校のデイヴィッド・シェクスネイドレ校長は、TikTokを活用した生徒や教員へのアプローチで注目を集めています。これまで投稿した動画は、わずか14本(5月4日現在)。それに対し、総再生数は200万回以上と大反響を呼んでいます。

 これまででもっとも再生数が多かったのは、2021年末に投稿したダンス動画です。映像には、当時TikTokで大流行した「グリッディ」と呼ばれるダンスを踊る校長の姿が。腕を前後に振りながら、かかとを上下させて歩く陽気な動きが特徴です。校長は冬休みに入った校内で軽妙にダンス。投稿には、「生徒が休みに入ったので、廊下の本来の使い方ができるようになりました」とジョークが添えられていました。

 動画の効果は絶大で、生徒たちから厚い信頼を受けるようになったという同校長。また、同校の教員定着率は95%と、TikTokが生徒とのつながり強化だけでなく、教員の離職率低下や採用時にも役立っているといいます。なかには、4~5校から採用オファーを受けていた教師が校長のTikTokを見て同校の素晴らしさを知り、就職を決めてくれたことも。生徒や教員と関わる動画を公開することによって、応募者が学校の雰囲気を明確にイメージできるようです。

 また、保護者たちもこの取り組みをとても好意的にとらえています。同校長はTikTokを活用する理由について、米教育系ニュースサイト「The 74」へ次のように語りました。

「生徒のTikTok活用をすすめるつもりはありませんが、多くの生徒はすでにアカウントを持っています。だから本当に(気持ちを)届けたいのなら、その人たちがいる場所にこちら側が行く必要があります。私たちにとって、それ(TikTok)は生徒がいる場所なんです。ほんのちょっとのことをしただけで、これほどの大きな変化がありました。生徒たちが月曜日の朝、学校に来るのが楽しくてたまらないという気持ちになっているのなら、それが証拠です」

 シェクスネイドレ校長は、この革新的な取り組みが評価されて、2023年ルイジアナ州年間最優秀校長賞にも選ばれています。

(Hint-Pot編集部)