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ポケモンの黒板アートに23万人が称賛 卒業生に向けて美術教師が制作「素敵な旅立ち」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

卒業式に描かれたポケモンの黒板アート【写真提供:ポーション(@wistariavillage)さん】
卒業式に描かれたポケモンの黒板アート【写真提供:ポーション(@wistariavillage)さん】

 学校の卒業式の定番となりつつある「黒板アート」。最近は季節にかかわらず駅やカフェなど学校以外の場所でも描かれており、高校生によるコンテスト「黒板アート甲子園」なども開催されています。しかし、誰かに喜んでもらいたいという一心で描いているのは生徒たちだけではありません。卒業式に教員が描いた3年前から続く壮大な「2部作」の黒板アートが大きな反響を呼んでいます。制作者のポーション(@wistariavillage)さんに詳しいお話を伺いました。

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生徒の下校後から7時間かけて完成したサプライズ演出 

 黒板に描かれたのは人気アニメ「ポケットモンスター」のキャラクターたち。主人公とともに大人気のピカチュウを含む10匹のポケモンたちが、富士山を思わせる大きな山に向けて大冒険に向かう姿が色鮮やかに描かれています。まるでペイントされた絵画のようですが、すべてチョークで描かれた黒板アート。富山県内の私立高校で美術教員をしているポーションさんの力作です。

 黒板アートというと、学生たちが協力して仕上げていくシーンを思い出しますが、この作品はポーションさんが一人で完成させたもの。しかも、生徒たちへの“サプライズ”だったため、前日に生徒が下校した後でゼロから取りかかりました。そして一旦帰宅し、翌朝に作業を再開。制作時間が限られているため、下準備を入念に行ったそうです。

「プロジェクターでだいたいの線を取って色分け。あとは手元にiPadを持ち、色を確認しながらチョークで塗り込んでいきました。混色はチョークの上から別の色のチョークを塗り、手で擦り込み。大きく消したい場合はティッシュ、細かな部分の線などはスティックタイプの消しゴムなどで消して下の黒板の色を出しています」

 卒業生の“巣立ち”を冒険に見立てたこの黒板アートは、最初の生徒が教室に入ってくる4分前に完成。完成まで要した時間はわずか7時間という驚異のスピードでした。

「新しい冒険に旅立て!」との言葉を添えて、作品の写真をツイッター上で公開すると、23万件を超える“いいね”が。リプライ(返信)には「チョークで描いたとは思えない」「クオリティ高すぎ」「神すぎて感動」「7時間で描けるんですか?」といった称賛の声が殺到。「こんな先生欲しかった」「素敵な旅立ちになったと思いますよ」とポーションさんの優しさに対する感動メッセージも寄せられました。