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「ママはどうして天国へ行くの?」 がんと闘う母の答えに米国が涙
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米テキサス州で暮らすとある家族が、米国で何百万人もの心を揺さぶっています。注目を集めたのは、末期がんの母親とその息子の会話です。母の命の灯が消える日がそう遠くはないことを感じ取っている息子から受けた無垢な質問。真摯に答える母の様子をとらえた動画はTikTokに投稿され、「涙なしでは見られない」と220万件以上の“いいね”が寄せられました。そして、世界中からたくさんのエールが送られています。
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8年前に卵巣がんと診断
米テキサス州在住のヘイリー・オドロジルさんは2015年末、ステージ3の卵巣がんと診断されました。夫のテイラーさんとは高校生の頃から交際しており、がん発覚後に結婚。ヘイリーさんがいつか先に旅立ってしまうことがわかっていたテイラーさんは、結婚式の最中、どこか落ち着かない気持ちだったといいます。
結婚した二人には大きな夢がありました。それは、子どもを持つこと。地元紙「フォートワース・スター=テレグラム」によると、二人は高校生の頃からいつか親になることを夢見ていたそう。
がん診断後もその思いは変わりませんでしたが、治療のため、ヘイリーさんは子宮の全摘出手術を受けなければなりませんでした。二人の夢を実現するのは絶望的かと思われましたが、奇跡が起こります。なんと友人が代理出産をし、息子を授かったのです。
ヘイリーさんは最初の診断で余命5年と言われていましたが、それを乗り越え、結婚5周年には息子のウェストンくんも含め、改めて結婚式を行いました。
母の状態を理解し始めたたった4歳の息子
ところが、病魔はヘイリーさんの体を蝕み続けます。ヘイリーさんの体調は、今年になって目に見えて悪化。最近ではホスピスケアを受けるようになりました。
ウェストンくんはまだたったの4歳です。しかし、腫瘍のせいで吐き続ける母の体調を気遣うなど、だんだんとこれから何が起きるのかを理解し始めているようでした。そして、ウェストンくんは、母に初めて率直な質問をぶつけます。
「ママ、どうして天国に行くの?」
この質問を聞いて、テイラーさんはカメラを回し始めました。ヘイリーさんは、ウェストンくんにわかるよう言葉を紡いでいきます。