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からだ・美容

秋は「ブタクサ」で肌トラブルも “自称”敏感肌は要注意 意識したい「保湿」より「補湿」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:山口 葉子

写真はイメージです【写真:写真AC】
写真はイメージです【写真:写真AC】

 肌トラブルが増えがちな季節の変わり目。最近よく耳にする「ゆらぎ肌」という言葉ですが、実はこういった気温差の大きい時期に現れやすいようです。肌の乾燥やゴワつきなど、秋に気を付けたいお肌トラブルを避けるため、「肌のメカニズム」や「正しい保湿方法」について、敏感肌用スキンケア用品の開発などを手掛ける株式会社ナノエッグ 代表取締役で理学博士の山口葉子さんにお話を聞きました。

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気温差の大きい時期に現れやすい「ゆらぎ肌」とはどんな状態のお肌?

習慣性敏感肌の肌構造。細胞間脂質が少ないため、水分が出ていきやすく、ウイルスやアレルゲンが入り込みやすい【画像提供:ナノエッグ】
習慣性敏感肌の肌構造。細胞間脂質が少ないため、水分が出ていきやすく、ウイルスやアレルゲンが入り込みやすい【画像提供:ナノエッグ】

 あなたは自分の“肌タイプ”をご存じですか? “肌タイプ”の呼び方は様々あり、「普通肌」や「N肌」など耳にしたことがあると思います。肌タイプ診断を見て、その特徴から自身がどのようなタイプか調べたことがあるという方も多いのではないでしょうか。そして、自己診断の結果「“自称”敏感肌」の人が増えているといいます。

 スキンケアをするとき、私達は「表皮」、特に「角質層」のケアをしています。角質層とは、外側から皮脂→角質→表皮細胞が重なっています。角質層には、主にセラミド、脂肪酸、コレステロールで構成された「細胞間脂質」と呼ばれる、角質細胞同士の隙間を埋める脂があり、肌内部の水分が蒸発するのを防ぎ、外的刺激物が入り込むのを妨げるバリアのような役割があります。

 山口さんによると、「敏感肌」とは、皮脂が少なく、さらに細胞間脂質の生成が低下しておりバリアができず、角質の間から入り込んだ細菌やウイルス、汚染物質などが原因で炎症を起こすため、常に肌トラブルが起きている状態のことを言うそうです。しかし、女性の場合、月経やストレス、気温差などでトラブルが起きることが多く、そのため敏感肌だと思い込んでしまっている方が多いそうです。

 慢性的な肌トラブルではなく、一時的に肌がゴワついて化粧のりが悪い、ニキビや吹き出物ができる、いつもの化粧品がしみるといった状態を、最近では「ゆらぎ肌」といっています。