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「首」から異変? からだに負担の少ないスマホの持ち方とは
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教えてくれた人:長谷川 奏美
疲れが出る夏の終わりに要注意 急増するストレートネック 専門家に聞く
熱帯夜の寝苦しさから少しは解放されつつも、まだまだ続く暑さに寝ても疲れがとれないことも。肩こりや頭痛がひどくなったように感じている人はいませんか? もしかしたら「ストレートネック」かもしれません。スマートフォンやパソコンなどの画面を、ずっと同じ姿勢で長時間見続けるなどして起きる“首の異変”。今や急増する現代病のひとつ「ストレートネック」のセルフチェックの方法と、負担の少ないスマホの持ち方を新浦安新盛接骨院入船院の長谷川奏美・副院長に教えていただきました。
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あまりにも便利でスマートフォンを片時も手放せないという方もいるのではないでしょうか。仕事や友達とのSNSでのやり取りなどで、端末画面と向き合う時間は長くなるばかり。加えてまだまだ暑さが続き寝苦しい夜も、ついスマホを手にして眺めていることも。そういう環境から「最近ストレートネック、いわゆるスマホ首に悩んでいる患者さんは増えています。ひどい肩こりや頭痛などの原因ともなりますので注意が必要です」と語るのは長谷川副院長。
長い時間、同じような姿勢でスマホを眺めていると、首に負担がかかり、からだに異変を覚えることもあるのではないでしょうか。ひどい肩こりや頭痛などの原因にもなるストレートネックについて長谷川副院長は警鐘を鳴らします。
「最近ストレートネックに悩んでいる患者さんは増えています。テレビなどでスマホ首と呼ばれるケースが多いので、そちらの方が耳慣れているかもしれません。首の部分の頸骨は、本来、頭部の衝撃を吸収するために、S字にカーブしているのが正常な状態です。しかし、長時間スマートフォンなどの画面をうつむいた状態で見ていることで、首が肩よりも前に出てしまう、前傾姿勢をとる時間が増えてしまいます。頭が前方に出ると頸骨の前弯カーブが失われ、首が真っ直ぐになります。その状態がストレートネックです。本来のカーブを失うことで、頭の重さが直接、首や肩周りの負担となるので、注意が必要になります」
長谷川副院長によると、頭の重さは個人差はありますが、一般的に成人で5キロ前後と言われているそうです。首は頭の重さを支えると同時に、神経束を保護する大事な役割を担っているといいます。首の骨が正常な位置にあれば、血流はスムーズに。頚椎はS字に弯曲していることで、頭の重さを分散する役割があるそうです。
しかし、ストレートネックになってしまうと、分散できなくなってしまいます。長谷川副院長は次のように指摘します。
「頭部を支えるための首の筋肉が緊張し、神経や血管を圧迫します。その影響で、首や肩の凝り、耳鳴り、めまい、頭痛、自律神経失調症、ひどい場合には手や腕に痺れなどの症状も現れるケースがあります。また長時間うつむいた状況が続いた場合、猫背になり、首だけではなく、腰にも影響を与えることもあります」