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からだ・美容

老け見えの原因・シワを改善するコスメ 購入時に注目すべき成分とは 医師が解説

公開日:  /  更新日:

著者:岩淵 美樹

教えてくれた人:佐藤 卓士

無意識に刻まれてしまう表情ジワ

日頃の癖を見直すことで表情ジワ予防に(画像はイメージ)【写真:写真AC】
日頃の癖を見直すことで表情ジワ予防に(画像はイメージ)【写真:写真AC】

 ほうれい線やマリオネットラインと呼ばれる深いシワは、乾燥や紫外線ダメージだけではなく、筋肉も関係しています。顔には表情筋と呼ばれる筋肉があり、この筋肉が衰えるとたれ下がり深いシワとなります。

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 また額や眉間のシワ、目尻の笑いジワが気になる人もいるでしょう。それは、表情のクセが少しずつ刻まれていくからです。若い人は肌に弾力があるため、シワが寄っても戻る力があるので、シワとして残らず消えていきます。しかし、年齢を重ねると肌の弾力が失われていきますので、シワが戻らずどんどん深い溝となりシワとして定着してしまいます。

 パソコンやスマートフォンを見ていると、集中してついつい目元に力が入ります。眉間や額にシワが寄ってしまうので、注意しましょう。頬杖をつく、片側でしか噛まない、口をぽかんと開けてしまうなどの癖も見直すことが大切です。

 表情ジワを予防、改善するには、表情筋を動かすストレッチやコリをほぐすマッサージをするといいでしょう。マッサージは強くこすると摩擦が起きて肌にダメージを与えてしまいますので、シワをやさしくのばすように行ってください。

シワ対策には保湿と紫外線対策が欠かせない

 シワの原因は、乾燥と紫外線です。完全に防ぐことはできませんが、日頃から肌を乾燥させないよう保湿をしっかりすること、日焼け止めを塗り紫外線を防ぐことを心がけることで、できにくくなります。

 肌のハリ、弾力を保つコラーゲンのもとはタンパク質です。魚や肉、大豆などの良質なタンパク質を積極的にとるのもひとつのシワ対策になります。コラーゲンの生成を助けるビタミンCを一緒にとるといいでしょう。

できてしまったシワは日々のスキンケアで改善

 一度、シワができてしまうと元のようにピンと張った肌に戻すことは残念ながらできません。しかし、早めのケアで目立たなくすることはできます。

 前述のように乾燥対策、紫外線対策は必須です。そして、日々のスキンケアで取り入れたいのが美容液。ドラックストアには、「シワに効く」とうたっている化粧品(医薬部外品)がたくさんありますが、選ぶときにポイントとなるのは、シワ改善効果のある有効成分が配合されているかということです。

 厚生労働省が承認しているシワ改善に有効とされる成分は、次の3つです。

〇ナイアシンアミド
ビタミンB群のひとつ。肌の水分蒸発を防ぐセラミドの生成を促す働きがあり、角層の保水機能を向上させ、肌のバリア機能を高めて外的刺激から肌を守る。表皮だけでなく真皮にも作用し、コラーゲンの生成を促す。肌にハリ、弾力が生まれシワが目立たなくなる。刺激性は低い。

〇レチノール
ビタミンAの一種で、真皮に働きかけコラーゲンやヒアルロン酸の生成を促す。加齢によって失われていくハリや弾力、みずみずしさを改善し、シワをケア。皮膚のターンオーバーを改善する効果も期待でき、肌のキメが整い小ジワが目立たなくなる。刺激があるため、赤み、ヒリヒリ感が出ることもある。

〇ニールワン
4つのアミノ酸誘導体からなる成分で、真皮にあるコラーゲンやエラスチンを分解する酵素(好中球エラスターゼ)の働きを抑制する。また、真皮成分の分解と生成のバランスを整える効果があり、肌のハリ、弾力を保ちシワを目立たなくしてくれる。

 いずれも医薬品ではないので、シワがなくなるわけではありません。シワをなくすというよりは、シワの原因となる肌のハリや弾力が失われるのを防いで間接的にシワを目立たなくする効果が見込めるというものです。また、短期間ではなく継続して使用することで少しずつ改善されていきます。

 化粧品(医薬部外品)にどれだけ配合されているかによっても効果は異なります。

 汚れを落として肌を清潔にし、水分とうるおいを与え保湿をする基本のスキンケアで、健やかな肌を保つことがシワ対策の基本です。正しいスキンケアをしてこそ、シワ改善の有効成分も効果を発揮します。

美容医療でシワをケアするのもひとつの手

 エイジングケアの選択肢として、最近は美容医療も身近になりました。シワ治療は注射で行うことができ、効果も比較的長く持続します。

 眉間や目尻、額の横ジワには、筋肉の緊張をゆるめるボトックス注射が効果的です。ほうれい線やマリオネットラインなど深いシワに対しては、ヒアルロン酸やコラーゲンを充填することが多いですね。

 超音波のたるみ治療器(ハイフ)で肌のたるみを改善し、ほうれい線やマリオネットライン、目の下のクマなどの深いシワを目立たなくさせる方法もあります。光治療でハリを出して、小ジワを改善することも可能です。

(岩淵 美樹)

佐藤 卓士(さとう・たかし)

1970年4月7日生まれ。九州大学医学部卒。岡山大学医学部、杏林大学医学部、都立大塚病院形成外科にて研鑽を積む。医学博士、日本形成外科学会認定専門医、日本レーザー医学会認定レーザー専門医。日本形成外科学会、日本皮膚科学会、日本美容外科学会、日本レーザー医学会、日本手外科学会、日本創傷外科学会に所属。2018年よりアヴェニュー表参道クリニック院長として、形成外科・皮膚科で学んだ知識と経験を基にわかりやすい説明を心がけ、日々診療を行う。