どうぶつ
「ついーっと流れていくカワウソたち」 次々と流れながら涼む三姉妹に1.2万人熱狂
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だんだんと気温が高くなり、動物園でもそれぞれの方法で涼を求める姿を観察できる時期になりました。約160種もの動物たちを間近で見ることができる、埼玉県こども動物自然公園(埼玉県東松山市)の公式ツイッターアカウント(@saitamazoo_tw)では、展示場内の水辺でその流れに沿って気持ち良さそうに滑るコツメカワウソたちが注目を集めています。同園の広報担当者さんにお話を伺いました。
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カワウソ三姉妹の“水流滑り”に来園者も大興奮
「今日は暖かいですね! ついーっと流れていくカワウソたち。とっても気持ち良さそうです」
初夏の訪れを感じるメッセージとともにツイッター上で公開された1本の動画。そこには、3頭のコツメカワウソたちが次々と水にダイブして流される様子が収められていました。
水に流されながら涼を取ったのは、2018年に同園で生まれた6頭のコツメカワウソのうちの3頭。鼻の下に茶色の模様が斜めに入った小顔の「ツクネ」、鼻の右下の一部が茶色で顔の白い部分がはっきりしている「モモ」、ひときわ目が小さく、鼻の下の茶色の模様がヒゲのように見える「セセリ」です。かわいらしいお名前は、同園がある東松山市の名物・焼き鳥が由来しています。
三姉妹は、気温が上がったこの日、涼を取るように水の流れに身を任せながらすーっと移動し始めました。水量はそれほど多くありませんが、奥から手前に流れる水に沿って上手に流れる様子は何度見ても圧巻! 動画からは、来園者の歓声も聞こえてきます。
このときの様子を収めた動画がツイッターで公開されると、1.2万件もの“いいね”が。リプライ(返信)には、「かわいすぎる」「水の流れの下りを利用するなんてすごい。ウォータースライダーのようですね」「流しカワウソ」「後半(笑)。荒んだ気持ちが流れていったわ」など、感嘆する声が寄せられています。
群れをなして暮らすコツメカワウソ 三姉妹も一緒に生活
担当者さんによると、コツメカワウソは家族からなる群れを作って暮らす動物のため、今回流れていった3頭はいつも一緒に過ごしているのだとか。また、ウォータースライダーのように流れていったのには、コツメカワウソの習性が関係しているそうです。
「浅い水辺を流れて移動する動物ということもあるかもしれません」
残念ながらポンプが故障しているため、現在はこうして流れていく様子は観察できなくなっているそう。この日、三姉妹が水に流れる様子をそばで見ることができた人たちは、とても幸運だったようですね。
埼玉県こども動物自然公園では、少しでも野生の行動を引き出せるよう工夫を凝らしています。1日の多くをエサの探索に費やすコツメカワウソのために,
道具を使って隠したり新しいエサを与えてみたりと、そのアプローチはさまざま。同じ条件が続くとコツメカワウソが学習してしまうため、隠す場所を変えるなど試行錯誤しているそうです。