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アジサイだけではない! 意外な花も美しく見頃に 梅雨の時期におすすめの花とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:のなか りえこ

アジサイは梅雨シーズンの代表的な存在(写真はイメージ)【写真:写真AC】
アジサイは梅雨シーズンの代表的な存在(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 梅雨の時期は、高温多湿で晴れ間も少ないことから、花が少ないシーズンといわれています。しかし、ジメジメとした長雨に負けず、美しい花を咲かせる植物もありますよ。梅雨だからこそ楽しみたい花々を、フラワー&グリーンコーディネーターののなかりえこさんに伺いました。

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雨に強い 梅雨の時期におすすめの花

 雨が降り続き、湿度が高い梅雨は、多くの植物にとって苦手な季節です。そんな梅雨シーズンの花といえば、アジサイを思い浮かべる人も多いでしょう。実は、アジサイだけではなくバラなどもこの時期ならではの花。梅雨の季節におすすめの4つの花を紹介します。植物の力で、気持ちは晴れやかに過ごしたいですね。

アジサイ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
アジサイ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○アジサイ
 梅雨の代表的な存在です。色が豊富で、品種も多いのが特徴。花のように見える部分は「装飾花」と呼ばれ、実際は花びらではなく葉が変形したがくです。

「買ったときと色が違う」という経験をした方も多いのでは? 品種にもよりますが、花の色の決め手となるのは、土壌の酸性度。土の中に溶け出したアルミニウムを吸収する量により色が変わるといわれています。思わぬ色の変化を楽しめるのもアジサイの良さですよね。

 耐陰性があるので、晴れ間が少ない梅雨の季節も美しく咲き誇ります。しかし、品種によって違いはありますが、多くは日当たりを好むため、花つきを良くするには日当たりの良い場所で育てるのが適していると言えるでしょう。ただし、夏の強い日差しは葉焼けしやすいので、梅雨明けは日当たりに注意が必要です。水切れにも気をつけましょう。冬は落葉しますが、水やりを忘れずに。

可憐に咲くバラ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
可憐に咲くバラ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○バラ
 年間を通して繰り返し咲く「四季咲き」があるので、通年出回る花のイメージがありますが、年に1度咲く「一季咲き」の季節に当たる5~6月がもっとも美しく咲きます。意外かもしれませんが、梅雨の季節に咲くバラは見頃です。樹形は木立ち性、半つる性、つる性の3タイプに分けられ、咲き方の見た目や色も異なるなど、多くの種類があります。愛好家も多い花です。

 育てる際はなるべく日当たりと風通しの良い場所で管理し、梅雨時期の水やりを控えめに。しかし、年間を通して、鉢土の表面が乾いたらたっぷりと与えましょう。風通しが悪い場所ではうどんこ病など発生しやすくなるので、高温多湿の梅雨時期は注意してください。

梅雨空に映える花ショウブ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
梅雨空に映える花ショウブ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○花ショウブ
 ノハナショウブの園芸種で、江戸時代に品種改良が盛んに行われました。花の形は、三英咲き(さんえいざき)と呼ばれる3枚の弁が大きく目立つものや、6枚の弁が広がる六英咲き(ろくえいざき)、八重咲きなどがあり、多くの品種が存在しています。

 すっと伸びた茎の先に咲く花は、梅雨空に映えます。ショウブ園など水辺で観賞する印象が強い花ですが、水生植物ではありません。そのため、極端に乾燥しない日当たりの良い場所であれば育ちます。乾燥すると花がきれいに咲かないことがあるので、つぼみを付けてから花を咲かせている間は、たっぷりと水をあげるようにしましょう。

葉が特徴的なギボウシ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
葉が特徴的なギボウシ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○ギボウシ
 野生種は東アジア原産の多年草です。美しい葉も特徴のひとつで、日本では古くから観賞用として庭で栽培されていました。ちなみに、春が旬の山菜「うるい」はオオバギボウシの若芽です。

 すっと伸びた茎に、白から淡紫色の花を多数咲かせます。花は朝開いて、午後にはしおれてしまう一日花です。半日陰を好むため、日差しが強くなってきたら、午前中は日が当たり、午後には日陰になるような場所に移すのが良いでしょう。

(Hint-Pot編集部)

のなか りえこ

フラワー&グリーンコーディネーター。インテリア商材を扱う仕事から花の世界へ。現在はフリーで活動中。花と植物に関する提案・制作(装花・装飾・植栽など)を中心に行う。
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