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アサガオにヒルガオ…「顔」が付く夏の花4種 違いはどこに? 1つだけ“仲間外れ”も
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教えてくれた人:のなか りえこ
夏を代表する花といえば「アサガオ」。夏休みの観察日記では今も昔も定番とされ、子どもが学校から持って帰ってくる姿を懐かしい思いで見た人も多いでしょう。朝に咲く花のため漢字では「朝顔」と書きますが、他にも「昼顔(ヒルガオ)」「夕顔(ユウガオ)」があります。咲く時間帯の他に違いはあるのでしょうか。フラワー&グリーンコーディネーターののなかりえこさんにお話を伺いました。
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そもそもアサガオとは? 江戸時代にブーム到来
ヒルガオ科サツマイモ属のアサガオは、古くから日本人になじみのある花です。奈良時代または平安時代に中国から伝来したといわれています。奈良時代に成立とされる歌集「万葉集」にはアサガオを使った歌が複数ありますが、当時は朝に咲く花を指す言葉だったため、同じような青い花を咲かせるキキョウだったのではないかとの見解が有力です。
アサガオは種子が消化剤や下剤として用いられ、中国と同様に日本でも薬用植物として活用されました。別名である「牽牛花(けんぎゅうか)」の由来は、代金として牛を連れてくるほど高価だったことといわれています。
次第に観賞用としても人気が高まっていき、日本でブームに火がついたのは江戸時代。品種改良が盛んに行われ、珍しい品種は高額で取引されることもあったようです。現在は青や青紫、ピンク、白、絞り模様など、多彩な種類のものが出回っています。また、浴衣やうちわ、風鈴の柄などに用いられ、日本の夏を感じる代表的な花です。