夜の山道を車で走っていると、ポツンと佇む1羽のフクロウが。目を閉じて、路上で羽を休める姿がツイッター上で話題になっています。フクロウはアスファルトの上で微動だにせず、じっとしたままだったそう。まさかの遭遇について、投稿者の山族ゾク（@sanzokukyotei）さんにお話を伺いました。

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「路面からちょっと浮いたところで」突然の行動

「えっフクロウ……危なかったー　そこにいたらひかれちゃうよ！　けがしているのか、寝ているだけなのか　まったく動かずじっとしたままです　危ないのでなんとかして端に寄せようというミッションスタートだ」

　そんなコメントともに、山族ゾクさんはフクロウの様子をとらえた写真や動画をツイッターに投稿。すると、19万件を超える“いいね”が集まり、ツイートは2300万回以上の閲覧数を記録しています。

　山族ゾクさんがフクロウを見つけたのは、6月27日の午後9時30分過ぎのこと。岩手県内の道路を走っていると、同じ車線の前方に何かがいるのが見えたといいます。

「自然に囲まれた道を、ハイビームで走っていました。普段からタヌキやアナグマが道路にいることがあるので、そういった生き物なのかなと遠目に見ながら思っていました。でも、『あれ、なんか鳥っぽいな』と。最初から動かずにその場にいた様子でした」

　車を降りた山族ゾクさんが目の前に近づいても、フクロウはまったく動かなかったそう。しかし、けがをしている様子はなかったといいます。

「フクロウの生態について詳しいことはわからないので、最初は寝ているのかなと思いました。落ちていた木の枝を使って優しく触ってみましたが、ちょっと体が動くぐらいでした。対向車線で1台の車が通って、『これは早く道の端に寄せないと、良くないことが起こるかもしれない』と思い、行動に移すことを決心しました」

　なんとか今できることをしてあげようと、山族ゾクさんは車に置いていた手袋をはめ、フクロウのもとへ。注意深く両手で持ち上げようとしたところ、フクロウは突然羽ばたき始め、空高く飛んでいったそうです。

「路面からちょっと浮いたところで、バタバタと羽を動かして飛んでいきました。早くやってあげないとと必死でしたが、思わず『飛べるじゃん』と声を上げてしまいました」

　山族ゾクさんは、発見から飛び立ったところまでをツイッター上で報告。リプライ（返信）には「貴重映像」「かわいすぎる」「縁起物をツイッターで見られました」「きっといつか恩返しが来ますね」「めっちゃかわいい。守りたくなっちゃいますね」「こういう心優しい方がいてほっこりしました」などの声が届いています。

　普段は山歩きや山の風景、食材について投稿しているという山族ゾクさん。今回の投稿について、「まさかこんな反響があるとは」と驚いたそうです。「飛んでいってくれて良かったです。これからも元気でいてもらえればと思います。もし、また同じような状況で動物と出くわしたら、助けられる範囲でやるべきことをしてあげたいですね」と、フクロウが無事に過ごしていることを願っています。

（Hint-Pot編集部）