どうぶつ
元保護ねこがお手本のようなでんぐり返し 「謎行動すぎておもしろい」と約4万人が爆笑
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ねこは身体能力が高く、ときに驚くような“技”を見せることがあります。あるねこは、ねこじゃらしをプレゼントされて大興奮し、二足歩行に。それだけにとどまらず、よろけながらきれいなでんぐり返しを披露しました。そのコミカルな一連の動きがツイッター上で注目を集めています。投稿した「長野県野沢温泉・桐屋旅館」(@kiriya_ryokan)の代表取締役、片桐紅(かたぎり・こう)さんに詳しいお話を伺いました。
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まるで新体操の選手のような“大技”を披露したムギちゃん
長野県下高井郡野沢温泉村にある桐屋旅館では、9匹の元保護ねこが“看板ねこ”として活躍しています。そのなかで今回、注目を集めたのは、淡い茶色と白色の被毛がかわいらしい女の子で1歳の「ムギ」ちゃんです。性格は明るくてやんちゃ。人見知りせず、おもちゃで遊んでもらうのが大好きです。
ある日、ムギちゃんは常連のお客様から羽根付きのねこじゃらしをもらって大はしゃぎ! 二本足で立ち上がると、よろけて頭からゴロンとひっくり返るという“大技”を決めました。
「狂喜して遊んだ結果、ねこじゃらしの羽根が取れてしまったようです。その羽根を持ってまた遊び始めたところ、二足歩行とでんぐり返しをしました。とってもうれしくて興奮していたのだと思います」
その様子を収めた動画に「おっとっとっとからの、でんぐり返り。謎行動すぎておもしろい」とのコメントを添えてツイッターで公開すると、3.9万件もの“いいね”が集まりました。
リプライ(返信)には「体操選手の動きですね。五輪目指しているのかしら」「ねこ柔道家!? 受け身の練習中」「一本! 勝負あり!」「ねこ新喜劇のお稽古か、はたまた夜の宴会芸の練習か……ww」「『鳥獣人物戯画』を思い出しました」など、見事な“技”を決めたムギちゃんに熱狂する声が寄せられています。
桐屋旅館で家族になったねこ“きょうだい”
そんな感情表現豊かなムギちゃんと片桐さんが出会ったのは、昨年のこと。村内の動物好きな方が、親ねことはぐれてカラスにつつかれそうになっていたムギちゃんを保護して、旅館に届けてくれました。当時はとても小さく、弱っていたこともあり、片桐さんはねこを育てたことがある友人に1か月ほどムギちゃんを託すことにしたそうです。
そして、友人の献身的なお世話により、ムギちゃんは回復。改めて桐屋旅館へお迎えされました。
ムギちゃんと一緒に暮らすほかのねこちゃんたちも、さまざまないきさつで桐屋旅館にやってきました。サバトラの男の子で10歳の「ショースケ」くんは、片桐さんの息子さんが野沢温泉内で保護。三毛ねこの女の子で2歳の「きなこ」ちゃんは、東京都足立区の路上で野沢温泉出身の方に保護されました。その後すぐに野沢温泉に連れてきてもらい、ムギちゃんを育ててくれた片桐さんの友人に託されたあと、桐屋旅館へ来ることになったそうです。
先住ねこたちともすんなり仲良くなったというムギちゃん。とくに、生後9か月の「あずき」ちゃんとは年齢が近いこともあり、今では気心の知れた仲のようです。
「あずきとは、いつも一緒にくっついて寝たり、じゃれ合ったりしていますね。ときどき本気でけんかをすることもありますが、とても仲良しです」
お客様への“おもてなし” 癒やしを提供するねこたち
旅館に足を運ぶお客様は、温泉だけでなく、ねこたちに癒やされることも楽しみにしているそう。ねこたちのなかには人見知りをする子もいるそうですが、かわいがってくれるお客様に精一杯の“おもてなし”をしています。
お部屋へあいさつしに行ったり、膝の上に乗ったりして癒やしを提供。さらに、お客様のスリッパを温めるなど細やかなサービスも欠かしません。
心も体も癒やしてくれる桐屋旅館のウェブサイトでは、個性豊かなねこちゃんたちの写真も公開されています。旅館を訪れたときには、ムギちゃんのダイナミックな“技”を見ることができるかもしれませんね。
(Hint-Pot編集部)