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デザインが素敵すぎる! 密かなブーム中の「御船印」って何? 御船印マスター制度も

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・出口 夏奈子

フェリーターミナルに貼られている御船印ギャラリーのポスター【写真:Hint-Pot編集部】
フェリーターミナルに貼られている御船印ギャラリーのポスター【写真:Hint-Pot編集部】

 最近、ちょっとしたブームになっている「島めぐり」。とくに船好きな人たちの間で密かに流行っているのが「御船印(ごせんいん)」です。御船印とは、いわゆる神社仏閣でもらえる「御朱印」の船バージョンのことで、全国各地の船会社や海洋博物館が発行している独自の印を集める船旅のことを「御船印めぐり」というそうです。御朱印は知っているけれど御船印は知らない人、今年の夏は島めぐりの旅を検討している人、船好き・海好きの人……。そんな人にこそ知ってもらいたい御船印の世界について、御船印めぐりプロジェクトを立ち上げた事務局の小林希さんにお話を伺いました。

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御船印プロジェクトスタートからわずか2年 参加社100社超を達成

「私自身が以前、島めぐりをしながらとある島を訪れたときのことです。島の人口が減ることで人の往来がなくなると、船の運航便数も減るという事実を目の当たりにしました。そうなると島の人たちの生活にダイレクトに響いてきます。島の人たちにとって、船の運航は生活に欠かせないインフラなのだと気づきました。ですから、広い視点で考えると、御船印はそういった島の人たちの生活を支える社会貢献にもつながると考えています」

 そう答えるのは、現在、有限会社ディスクマイスターとともに御船印めぐりプロジェクト事務局を運営している船旅アンバサダーの小林希さん。御船印の発案者であり、日本旅客船協会にプロジェクトを提案した人です。

 日本は四方を海に囲まれた島国です。有人離島は410以上を数え、島と本土とをつなぐ航路は島を訪れる観光客の足だけでなく、島民にとっての公共交通機関でもあります。それらの航路を運航する船会社は全国各地に多数存在。しかし、船の利用者が減ることは船会社の経営にも響くことから、船の利用者を増やすことが大事になるそうです。

 そこで「船旅を盛り上げるため、全国にたくさんある船会社が参加できて、かつ活性化できるようなプロジェクトを作りたい」という思いから2021年4月、日本旅客船協会の公認事業としてスタートしたのが御船印プロジェクトです。

「協会よりプロジェクトの許可が下りてから、協会に加入している全国の船会社さんへいっせいにお声がけしていったのですが、みなさんすごく協力的でした。スタートしてわずか2年ですが、参加している船会社さんはすでに約5分の1に当たる100社を超えています。これは私たちの想定より1年も早い計算なんです」

 というのも、プロジェクトがスタートした頃はコロナ禍だったこともあり、日本中にリモートワークが浸透。プロジェクトの説明会もすべてオンラインで行ったことから、いっせいに船会社への説明をすることができたといいます。