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「午後5時にはお迎えに来てほしい」 保育士の本音が反響 8時間労働そのものへの疑問の声も

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

保育園に預けるのは何時まで? 率直な疑問が話題に(写真はイメージ)【写真:写真AC】
保育園に預けるのは何時まで? 率直な疑問が話題に(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 既定の退園時間が、複数あることが多い保育園。家庭によって保育時間が違うため、お迎えの時間を決めるのに悩んでしまうという人もいるでしょう。「子どもを保育園に預けるのは何時まで?」という率直な疑問に答えた保育士の投稿が、ネット上で話題となっています。投稿の意図について、投稿者のOyako-Eigo(@EigoOyako)さんにお話を聞きました。

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育休中の保護者から、復帰後の働き方の相談を受けたことをきっかけに投稿

「育休中のママから尋ねられた『子どもを保育園に預けるのは何時までが良いでしょうか?』 現実的ではないことを承知の上で、正直に答えた。『午後5時にはお迎えに来てほしい。5時を過ぎると子どもが疲れている感じがするから』 社会の仕組みが、子育て世代にもっと優しくなりますように……」

 Oyako-Eigoさんによる今月26日の投稿は、600件を超えるリツイート、7000件以上の“いいね”を集めるなど話題になっています。また、「午後5時にお迎えに来られるような社会の仕組み 早いところ整えてほしいですよね」「めちゃくちゃわかります。午後5時過ぎると、家に帰ってからのグズグズが半端ない。午後4時30分までにはお迎えに行くようにしています」「いつも午後6時45分お迎えです。我が子よ。すまん」「午後7時に閉まる保育園に午後6時55分に滑り込み、保育士さんと帰宅に向かっています。保育士さん本当にいつもすみません」「考えさせられる……現場の声ありがたいです」と共感の声が相次ぎました。

 これまで保育所保育士、公立小学校英語指導助手、親子英語遊び活動の主催などさまざまな活動を続けてきた経験から、子育てに関する情報を発信しているというOyako-Eigoさん。

「保育園で遅番勤務をしていたとき、お迎えを心待ちにしながら惰性で遊んでいる子が多いのに気づきました。子どもたちは明らかに疲れていました。保護者は精一杯急いでお迎えに来ていましたが、勤務の都合上早い退社は難しい様子でした」という過去の経験から、「日々の保育の中で、私は『社会の経済活動は、子どもとその保護者の負担の上に成り立っている』という大きな問題を肌で感じていました」と問題意識を持っていたそう。

「現在、未就学児親子を対象とした英語遊びの活動をしています。あるとき、育休中の参加保護者との雑談の中で、復帰後の働き方の相談を受けました。保育園で見た子どもたちの様子を根拠に、正直に自分の思いを伝えたのですが、それが保護者を悩ませることになるのも理解していたので、複雑な気持ちになりました。社会の仕組みが子育て世代を苦しめているという現実に、悲しみと怒りを覚えました」と今回投稿に至った背景を話してくれました。

 投稿には「本当は早くお迎えに行きたいけれど、現実は難しい」という悲痛な訴えや、8時間労働そのものへの疑問の声も数多く寄せられたといいます。子育て世代も、そうでない人も、誰もが働きやすい世の中になるといいですね。

(Hint-Pot編集部)