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賃貸物件のセルフリフォームはどこまで許される? 専門家が指摘する“NG”行為

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:姉帯 裕樹

賃貸物件のリフォームはありなのか(写真はイメージ)【写真:写真AC】
賃貸物件のリフォームはありなのか(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 DIYブームもあり、自宅の壁紙を変えたり、窓枠に好みの色を塗ったり……といったプチリフォームや、作り付けの家具を自作する人が増えています。ところで、賃貸物件ではどこまでセルフリフォームが許されているのでしょうか。東京・中目黒「コレカライフ不動産」の姉帯裕樹さんに伺いました。

 ◇ ◇ ◇

基本的にリフォームやDIYは“NG” あくまでも「借りたもの」であることを忘れないで

 まず基本中の基本ですが、勝手にリフォームするのは「ダメ」です。賃貸物件はあくまでも大家さんから借りているもの。勝手に壁紙を張り替えたり、床を張り替えたりする行為は契約違反になります。友達や図書館から借りた本に落書きしてはならないのと同様に、人から借りているものに手を加えるのは“NG”です。

 ただし、このDIYブームを受けて「手を加えてもいい」と謳っている物件も出てきています。築年数が経って取り壊す直前の住宅などで可能なことが多いのですが、DIYがしたいのであればそうした物件をあらかじめ探し、どこまでセルフリフォームしてOKか、大家さんや管理業者に確認して許可を得てから行いましょう。

 もちろん、借りたときの状態に完全に現状復旧できる自信があるのであれば、ある程度のリフォームは可能になります。契約書には、大家さんと管理会社に確認をしてOKをもらえれば大丈夫だと書いてあるはずです。

・はがせる壁紙を利用してプチリフォームし、退去時に元あった状態に戻す。
・敷き詰めるタイプのフローリングを利用し、和室を洋間に改造する。

 というような「元に戻せる」プチリフォームであれば、基本的には問題ありません。

 ちなみに、釘やネジを挿して重い絵画を飾ったり、壁にテレビを取り付けるために太い釘を打ちまくったりするのは“NG行為”の場合が多いです。故意過失になり、原状復帰しなければいけなくなることが多いでしょう。

 また、ドアや玄関、柱など穴を復旧できない素材のものに画鋲を挿すのも基本的には“NG”。修繕費用を請求される原因になります。

(和栗 恵)

姉帯 裕樹(あねたい・ひろき)

「株式会社ジュネクス」代表取締役。宅地建物取引士の資格を持ち、不動産取り扱い経験は20年以上を数える。独立した現在は目黒区中目黒で不動産の賃貸、売買、管理を扱う「コレカライフ不動産」として営業中。趣味はおいしいラーメンの食べ歩き。