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階下住人とトラブル 共用部に出ていた私物を壊したらどうすべき? 不動産のプロが回答

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:姉帯 裕樹

近隣住人とのトラブル対応に注意(写真はイメージ)【写真:写真AC】
近隣住人とのトラブル対応に注意(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 賃貸アパートの共用部に出ていたほかの住人の持ち物を、誤って壊してしまった――。しかも、揉めてしまっているのに不動産会社が間に入ってくれないという場合は、どのように対処すればいいのでしょうか。東京・中目黒「コレカライフ不動産」の姉帯裕樹さんに伺いました。

 ◇ ◇ ◇

敷布団を誤って落とし、階下のプランターを破壊

 都内在住の20代女性が直面した、賃貸アパートの住人相手のトラブルをご紹介します。女性は先日、梅雨の晴れ間に……とベランダに敷布団を干した際、誤って落としてしまい、階下の部屋のプランターを割ってしまいました。女性はすぐに階下へ向かい、布団を回収するとともに住人に謝罪しましたが、その後も顔を合わせるたび嫌味を言われるように。

 不動産会社に相談しましたが、解決しなかったそうです。女性は謝罪をしただけで弁償はしていない一方で、階下の人がプランターを置いていた場所は、アパートの庭で共用部分でした。

 まず大前提として、階下に物を落とすのは大変危険ですので、十分に注意してください。もしも下に誰かがいたら、大きな事故に発展しかねません。

 また、こうしたトラブルはあくまでも当事者間で解決しなければならないもの。不動産会社や大家に伝えたところで解決は難しく、互いが納得できる落としどころを探すことが必要になります。

 あくまでも憶測でのアドバイスになります。謝罪をしたあとも嫌味を言われ続けるとのことですが、階下の方としては言葉だけの謝罪ではなく、金銭的に弁償をしてほしいと思っているのではないでしょうか。

 プランターの大きさはわかりませんが、たとえ数百円で買える安くて小さなものであっても、花を植え、手間暇をかけて育てていた分、階下の方にとっては思い入れがあるものだと思います。それを壊してしまった以上、それなりの弁償をするのは当然でしょう。そのうえで、改めて丁寧に謝意を伝えてみることをおすすめします。それでもなお嫌がらせを受ける場合は、警察や弁護士に相談しましょう。

(和栗 恵)

姉帯 裕樹(あねたい・ひろき)

「株式会社ジュネクス」代表取締役。宅地建物取引士の資格を持ち、不動産取り扱い経験は20年以上を数える。独立した現在は目黒区中目黒で不動産の賃貸、売買、管理を扱う「コレカライフ不動産」として営業中。趣味はおいしいラーメンの食べ歩き。