漫画
東京の人は冷たい? 子育て中に感じた印象の違いに共感殺到 「いい思い出しかない」
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地方から上京するとき、環境になじめるか不安だった人もいるでしょう。しかし、いざ飛び込んでみると想像していたよりずっと楽しく、暮らしやすさを感じることも。「東京の人は冷たい」というイメージがあったある女性が、東京で暮らして感じたことを漫画に描き、インスタグラム上で大きな反響を呼んでいます。3.8万件の“いいね”を集めた作品について、作者のめい(son_son_sooooooon)さんに詳しいお話を伺いました。
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上京のときに言われた「東京は怖いよ」 住んでから変わったイメージ
めいさんは、1人の男の子と2人の女の子を育てるママ。子育てや夫婦のリアルをユーモアたっぷりに漫画で描き、インスタグラム上で人気を博しています。
今回、話題になったのは「東京の人は冷たいか?」という疑問を投げかけた漫画です。地方出身のめいさんは、高校卒業後にすぐ上京。その頃、親戚の人から「東京は怖いよ」や「東京の人は冷たいよ」と言われていました。それはめいさんの身を案じるがゆえの言葉と理解しつつ、自身も少なからず東京に対して同じようなイメージを持っていたそう。しかし、暮らしているうちに印象が変わっていきます。
結婚して3児の母になっためいさんは、現在も東京で暮らしています。ある日、生後1か月半の次女を連れて出かけると、ひとりの女性に出会いました。その女性との会話のなかで3人の子どもを育てていることを明かすと、思わず涙が出てしまいそうなほどうれしい言葉をかけられます。
別の日には、ベビーカーを押してコーヒーショップへ入ろうとしたときに、近くにいた女子高生がお店のドアを押さえてくれたことも。また、3人の子どもを連れた買い物帰りに、男性が一緒に荷物を運んでくれたこともありました。東京で人の優しさにたくさん触れためいさんは、上京したての頃に言われたことを振り返りながら、「あれは都市伝説だな」と思うのでした。
漫画は反響を呼び、3.7万件の“いいね”を集めました。コメント欄には「めっちゃわかります。東京で夫と電車に乗るとき、ほぼ2人分席を避けてくれる人ばかりでした」「夫の転勤で1年ほど池袋に住みました。そのとき息子は1歳。どれだけ人に助けられたかわかりません」「東京での子育て、いい思い出しかないです」「わーわかります!!! 一期一会の出会いとはこういうことか! というくらいさっぱりしたつきあいができるので、とても暮らしやすいです!」など、共感の声が多く寄せられています。
「結局は人による」 東京の距離感も故郷の距離感も好き!
東京の人の優しさは「あっさりしてていい」と綴っためいさん。故郷との違いや、なぜ東京の人が冷たいと言われるのかなど、詳しいお話を伺いました。
Q. 今回の漫画を描いた理由を教えてください。
「私以外に、同じことを考えている人がどれほどいるのかなという興味からです。人から優しさをもらって『ああ、うれしかったな~』と思うだけでもいいとは思うのですが、私にはたまたまこういった気持ちを発表できる場があるので、優しくしてくださった方々に感謝の気持ちを込めて漫画にしました」
Q. 故郷の人と東京の人との違いを感じることは?
「どちらもいい意味でですが、東京は人と人の距離が遠く、故郷は逆にものすごく近いです。この距離感をどう思うかは人によりますが、私は東京のあっさりした距離感も、故郷のこってりした距離感も好きです。どちらもその土地の文化であり受け継がれるべき空気感だと思うので、自分に合ったバランスを取りつつ楽しみたいなと思っています」
Q. なぜ「東京の人は冷たい」と言われると思いますか?
「人がたくさんいる分、事件やニュースなどが報道されやすいからですかね。でも、これは単純に人が多くいればそういったことも起きやすく、逆を言えば、温かいエピソードや楽しい出来事も多いと思うんです。東京というエリアが冷たいのではなく、結局そこにいる人間がどう動くかでイメージが変わってくるので、東京だけが怖い、冷たいと言われるのはちょっと違うのではと感じています。結局、優しい人も変な人も、都会も田舎もどこにでもいて、母数が違うだけだと感じています」
Q. 印象に残っている読者からの感想は?
「共感してくださったり、『私も優しくなりたい!』と言ってくださったりする方がいてうれしかたですね。また、東京うんぬんではなく『結局は人による』という方もいて、私もその通りだと思って『うんうん』とうなずきながらすべてのコメントを読ませていただきました。都会でも平和なエピソードはいっぱいあるんだなあ~とうれしくなりました」
(Hint-Pot編集部)