Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

どうぶつ

「お客さん帰っちゃった」 お見送りする温泉宿の看板犬2匹 しょんぼりする姿に2.1万人胸キュン

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

(手前から)玄関先に座り込むクララちゃんとリュックくん【写真提供:温泉民宿 南部屋(なんぶや)(@nanbuya_towada)さん】
(手前から)玄関先に座り込むクララちゃんとリュックくん【写真提供:温泉民宿 南部屋(なんぶや)(@nanbuya_towada)さん】

「あーあー……たくさん撫でてくれた……お客さん帰っちゃった」。ため息混じりのコメントが添えられた写真には、玄関先に座る2匹のわんちゃんの姿が。2匹は、築100年の古民家で源泉100%かけ流しの湯が楽しめる宿の看板犬。宿を訪れるのは常連のお客さんがメインです。お見送りするわんちゃんたちの寂しげな様子が、ツイッター上で2.1万件もの“いいね”を集めています。飼い主で、旅館「温泉民宿 南部屋(なんぶや)」(青森県十和田市)(@nanbuya_towada)オーナーの田村暁さんに詳しいお話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

命の危険に直面していたリュックくんとクララちゃんを保護

(左から)本当のきょうだいのように仲が良いクララちゃんとリュックくん【写真提供:温泉民宿 南部屋(なんぶや)(@nanbuya_towada)さん】
(左から)本当のきょうだいのように仲が良いクララちゃんとリュックくん【写真提供:温泉民宿 南部屋(なんぶや)(@nanbuya_towada)さん】

 推定7~8歳の男の子で茶色のミックス犬「リュック」くんと、推定6~7歳の女の子で白の被毛を持つミックス犬「クララ」ちゃんは、どちらも元保護犬。「温泉民宿 南部屋(なんぶや)」の看板犬を務めています。

 2匹に血のつながりはありませんが、本当のきょうだいのように仲が良いそう。また、人間のお客さんも大好きです。リュックくんは、強面に似合わず甘えん坊で“かまってちゃん”。お客さんには自ら近寄って「撫でて~」とアピールします。元野犬だったことから、散歩中に臆さず山へ入って遊ぶこともあるそうです。

 一方、クララちゃんはちょっぴり人見知り。初対面の人に会うと、すぐに慣れるものの、数分ほどはよそよそしい素振りを見せてしまうのだとか。また、お嬢様気質な一面もあるそうです。

「私がスマートフォンをいじっていると、嫉妬して必ず叩き落としに来ます。クララさんに見つからないようにメールを返すのは大変です(笑)。散歩中はひたすらボール投げを要求してきます」

 生死の一歩手前で救出されたという“ふたり”。田村さんがリュックくんを保護したのは、九州の保健所で殺処分される前日のことでした。保護団体のボランティアの助けを得て、無事にお迎えしたそう。クララちゃんを発見したのは、青森県の八甲田山中。国道沿いに遺棄され、餓死寸前だったところを通りかかった田村さんが保護しました。

お客さんを見送るリュックくんとクララちゃん お別れを惜しむ姿が話題に

 話題の写真には、お客さんのお見送りをする2匹の姿が。リュックくんは玄関を背にして寝そべり、クララちゃんは玄関をまっすぐ見つめて座り込んでいます。大好きなお客さんと別れて、とても寂しそうです。

「最初はお帰りになるお客さんと一緒に外に出たがっていましたが、私とお見送りをするうちに、おすわりしてお客さんをお見送りするようになりました。たくさん遊んでくださったお客さんほど見送る時間が長く、帰られたあとも玄関にいることがたまにあります。お客さんが外出しただけで、また戻ってくると思っているのかもしれません」

 この写真がツイッターで公開されると、瞬く間に2.1万件もの“いいね”が。リプライ(返信)には「あああかわいい」「癒やしをありがとうございます かわいらしい」など、いじらしい“ふたり”の姿に悶絶する声が寄せられています。

 南部屋は古民家を利用した少人数経営の小さな民宿で、1日に数人~数組しか受け入れることができません。そのため、「本当に撫でに行きたいです」「撫でたい! ……でも満室」「南部屋さん頑張ってください 俺も泊まりに行きたいけど、どうやら満員みたいで」など、リュックくんとクララちゃんに会うことを切望する人も続出しています。