Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

話題

「救急車がコンビニに立ち寄る場合があります」 消防署からの重要なお知らせにエールが殺到

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

出動件数が増加している救急車。コンビニ利用に理解を呼びかける投稿が話題(写真はイメージ)【写真:写真AC】
出動件数が増加している救急車。コンビニ利用に理解を呼びかける投稿が話題(写真はイメージ)【写真:写真AC】

「救急車がコンビニなどに立ち寄り、飲料水を購入する場合があります」。そんな文言が添えられた、名古屋市消防局の公式X(ツイッター)アカウント(@NagoyaShobo)による「重要なお知らせ」に注目が集まっています。行動制限の緩和で外出する人が増えたことや、記録的な猛暑による熱中症などの影響で、救急車の出動件数が増加している今年。リプライ(返信)には「休憩は当たり前」「お仕事頑張ってください」と、応援のメッセージが殺到しています。

 ◇ ◇ ◇

熱中症による救急搬送者が増える夏 救急隊員は休憩時間を確保できず

 総務省消防省が発表した「熱中症による救急搬送人員」(2023年7月24日~30日速報値)によると、熱中症で救急搬送された人数は全国で1万1765人。前年の同時期は6679人で、約1.2倍に増えています。

 今回発表された数値によると、搬送者の人数は東京都がもっとも多く、次いで名古屋市消防局がある愛知県という結果に。連日の猛暑のなか、救急隊員たちが身を削りながら駆け回っていることがうかがえます。

 救急隊員たちが水分補給や食料摂取で体力を保つことは、患者の命を救うことにもつながります。名古屋市消防局は「【重要なお知らせ】」として、救急隊員たちの厳しい現状をXに投稿しました。

「連続的な救急出動により、救急隊員が休憩時間を確保できない状況が発生しています。隊員の熱中症予防と体力回復のため、救急車がコンビニなどに立ち寄り、飲料水を購入する場合があります」と、理解を求めています。

理解が広がり救急隊員たちが働きやすい社会に

 現場に向かう救急車の動画も添付した投稿は反響を呼び、9万件を超える“いいね”が集まりました。リプライ(返信)には「職務を果たすうえで休憩は当たり前。どうぞお体に気をつけてください」「気にせず休憩してください! この暑さじゃ、水分とらないと倒れちゃいます。水分でも、食べ物でも気にせず購入して、お仕事頑張ってください!!」「猛暑のなか本当にありがとうございます」など、救急隊員に向けてエールを送る人が続出しています。

 このような働きかけは過去にも話題になりました。同局は2018年も同様の投稿を行い、異例の内容が世間の注目を集めたことがあります。

 こうした地道な呼びかけを続けなければいけない事態であることを、私たちは重く受け止める必要があるでしょう。いつか、救急車がコンビニエンスストアに立ち寄ることが当たり前になり、そして救急隊員たちが気持ち良く働ける社会になることを願うばかりです。

(Hint-Pot編集部)