どうぶつ
思っていたごはんと違う…元保護ねこががっかり 正直すぎる表情にほっこり
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ねこは耳やシッポの動きで気持ちを表現するといわれています。なかには、思っていることが表情に出てしまうねこもいるようです。いつもと違った食事を出されると、その目つきは「これじゃない」とでも言いたげなものに。そんなねこの姿を収めた写真が、X(ツイッター)で8000件超もの“いいね”を集めて話題になっています。飼い主さんに詳しいお話を伺いました。
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いつもと違う…1皿しか出てこないごはんに落胆するたにゃくん
がっかりした表情を浮かべながらごはん皿の前で佇むのは、元保護ねこの男の子「たにゃ」くんです。シャーッと威嚇していたお迎え当初、飼い主さんにおやつを見せられた途端、“別人”になる姿が話題になりました。
今回、注目を集めたのは、たにゃくんの食事風景をとらえた写真です。たにゃくんはうつむいて、何やら落胆した様子で佇んでいます。というのも、いつもはドライフード(カリカリ)、スープ、ウェットフードなど3皿に分けて出してもらえるはずのごはんが、この日はたった1皿のみ。どうやらそのことに納得がいかなかったようです。
「便秘ぎみなのと、カロリー制限で、たまに“プレミアムフードのカリカリ”のみの日があります。この日はいつものようなごはんがもらえると思っていたようですが、出されたのが“プレミアムフードのカリカリ”のみだったので、この顔になってしまいました。たにゃはごはんの食べ方がまるで人間のようで、カリカリを食べたら次はウェットフードというように食べるので、それを見るたびに笑っています」
飼い主さんは、がっかりした表情を浮かべているたにゃくんの写真に「ごはんが思っていたのとは違ったときの顔w」とのコメントを添えてXに投稿。すると、8000件超もの“いいね”が集まりました。
リプライ(返信)には「あぁ~あ! みたいながっかり感が出ている」「ごはんの好き嫌いが言えるって最高の幸せ」「こんなに目で語れるねこちゃんすごい」「気持ちが伝わりすぎて笑っちゃいました」など、落ち込むたにゃくんに同情する声が寄せられています。
お迎えからもうすぐ1年 深まっていく“ふたり”の絆
このあとも、たにゃくんはしばらくお皿の前で座り込んでアピールしていたそう。しかし、たにゃくんに元気で長生きしてもらうためと心を鬼にして、見て見ぬふりをする飼い主さん。すると、たにゃくんは諦めたのか、しぶしぶ食べ始めたそうです。
「少し食べてから、たにゃはとぼとぼと重い足取りでベッドへ戻っていきました。たにゃの体を思い、この日の夜はこれしか出しませんでしたが、全部しっかり食べていました」
飼い主さんがたにゃくんを保護してから、来月で1年になります。お迎えする前から信頼関係を築いてきた“ふたり”ですが、一緒に暮らしてからはさらに絆が深まったようです。
「家ではお互いに好きなことをやっています。お腹が減ると『にゃ~』と甘えてきたり、夜中はベッドを奪い合ったりすることも。そんなときは、『なんだよ~』と言いながら笑っています。ねこがいるご家庭なら普通の光景かもしれませんが、僕たちはこの“普通”が最高に幸せです」
行き場を失う寸前だったたにゃくんと、歌舞伎町で商いをしていたもののコロナ禍で苦境に陥った飼い主さん。まるで導かれるように出会った“ふたり”の軌跡を綴ったフォトエッセイ「歌舞伎町の野良猫『たにゃ』と僕」(扶桑社刊)では、出会いのすべてに意味があることを伝えています。これからも、飼い主さんとたにゃくんの幸せな時間がずっと続きますように。
○取材協力:たにゃ(@kabukinoraneko)さん
(Hint-Pot編集部)