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買い物で子どもがお菓子を壊してしまった…あるべき親の言動は? 2児パパの訴えに「激しく同意」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム

買い物時、子どもが商品を破損した場合に親のすべき対応が議論に(写真はイメージ)【写真:写真AC】
買い物時、子どもが商品を破損した場合に親のすべき対応が議論に(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 菓子店で子どもが商品を触って崩してしまった、どうしよう――。子どもとの買い物で起きてしまうことがある商品の破損。親の行動について訴えかけたSNS投稿が話題を集めています。「子どもが商品を汚してしまったら、何も言わずに買おう」とのメッセージを綴った投稿者で、2児のパパでもある「でら(十勝で子育てどうでしょう)」(@aerolitkurofune)さんに話を伺いました。

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「目立つ一部の悪人を全体だと思わないでほしいという願い」から投稿

「この間お菓子屋さんで、2歳の息子が、目を離した隙にメレンゲ焼いたサクサクしたやつ掴んだらしく、端っこが欠けた。慌てて『買います!』って言ったら、店員さんが『大丈夫ですよ』って言ったけど、買った。これが普通。てか、多くの親がこうする」

 でらさんはさらに、「みんな! 子どもが商品を汚してしまったら、何も言わずに買おうな! それがマナーですよ!」などと、X(ツイッター)に投稿しました。

 投稿は3.7万件を超える“いいね”を集めており、「めっちゃ共感です!」「通りすがりですが激しく同意」「破損汚損したら買い取るのが当たり前。もしもお店の人が代金不要と固辞したら、別の商品であれその店で予定より多めに購入します」などの反響が届いています。

 また、子育て世代の親からは「陳列された食べ物を落としてしまったので、説明したうえで『買い取ります』と店員さんに何回も伝えたのですが『大丈夫ですよ』と何度も返答があったため、お言葉に甘えてしまいました」「『棚の物には触らない』と教えても子どもは触ります」といったリアルな声も寄せられています。

 北海道・十勝地方で、妻と4歳娘、2歳息子の家族4人で暮らすでらさん。投稿の経緯はどのようなものだったのでしょうか。

 実は、元書店員による体験を交えたある投稿が話題になったことを受けて、でらさんは今回自身の考えを書き込んだそうです。元書店員の投稿は、子どもが本を破いてしまった際には「どうか破損したときは勇気を出して『破れたんですけど……』と言ってほしいと思う」などと綴られた内容でした。

 でらさんは「もし自分の子どもが本を破ってしまったら、間違いなく謝罪して申し出ますし買い取ります。投稿への反響を見ると、『子ども』及び『親』全般を批判するような内容の投稿も多数目につきました。そうした反応をみると、まるで多くの子どもが危険分子で多くの親がだらしないと言われているようで、非常に悲しい気持ちになると同時に、憤りを感じました」。そのうえで、「私の個人的な感想もありますが、きっとそのような本を破っても申し出ないような親は一部で、その裏には、申し出て謝罪する親や破ったことを告げずにそっと買い取っている親がたくさんいるのだと思い、決して目立つ一部の悪人を全体だと思わないでほしいという願いから投稿しました」と話してくれました。

 一方で、でらさんは自身の投稿で「特殊な例を出して全体を叩くな」といった趣旨のメッセージも書き込んでいます。「普遍と特殊という対比で申し上げると、普遍は『子どもの過失によりお店に損害を与えてしまった場合、正直に申し出て謝罪し補償する親』、つまり『良心的な親』であり、その反対に特殊は『子どもがお店に損害を与えても、それを隠蔽(いんぺい)する親』、つまり『常識や良心に欠ける親』です。そのような『特殊』な親は非難されてもやむなしとは思いますが、それ以外の普遍的な親の姿もしっかり見て、個別に評価してほしいです」と意図を説明します。

「『悪いことをしてもお天道様が見ている』。昔の人がよく子どもに言い聞かせた言葉です」

 よく、“親の背中を見て子は育つ”と言われます。子どもは、大人の立ち振る舞いを見ながら、学んで育つ部分もあるでしょう。親としての言動には気をつけたいですね。

 でらさんは伝えたいメッセージとして、「今回、私が思っている以上に、多くのお店が被害に遭って、(親側から)それの補償や謝罪をされていない、店員さんやお店が嫌な思いをしていることを知りました。しかも、それは子どもに限らず、大人も同様なことをしているということでした。私のなかで普通だと思っていた『お店のものを壊したらお店に謝って買い取る』という常識がむしろ特殊で、『お店のものを壊してもバレなければいい』『お客様は神様なのだから、それくらい大目に見ろ』というような、私のなかの非常識が常識に取って代わろうとしているのかもしれません。このようなことがまかり通れば、世の中は監視社会になり、人の良心や思いやりを信じられなくなり、自らの首を絞めることになると思います」と強調します。

 そのうえで、「『悪いことをしてもお天道様が見ている』。昔の人がよく子どもに言い聞かせた言葉です。この言葉を忘れている大人が現代では増えてきているのかもしれません。生きやすい、幸せな社会をつくるのは自分たち自身です。手間やお金がかかるかもしれませんが、自分たちの幸せな社会を築くために、正直に正しい行いを大人も子どもも皆でしていければと思います」と話しています。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)