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現地の人ですらよく盗まれる 日本人がやりがちな海外でのNG行動を元添乗員が解説
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騙す人、ぼったくりはいる! 価格をきちんと確認
お店やタクシーで騙される、想像以上の料金を取られるなど、いわゆる「ぼったくり」も海外では本当によくあります。夜の露店やマーケットならまだしも、白昼堂々、店舗をしっかりかまえているお土産店でもよくあることです。
「日本人=怒らない、おとなしい」というイメージがあるからか、こちらが日本人観光客だとわかると、あえて高い料金をふっかけてくることもあります。とくにアジアのマーケットやイスラム圏は価格交渉制であることが多いので、価格はあってないようなもの。「払ってくれてラッキー」くらいの感覚なのかもしれません。また、タクシーでメーターを付けずに通常の3倍くらいの料金を要求する人、警察や公共交通機関のスタッフのふりをして切符を買わせてお金を騙し取る人もゴロゴロいます。
日本ではあまり遭遇しないやり口のため「これだけきちんとしたお店なら騙されないだろう」「この場所で商売しているのだから大丈夫だろう」「きちんとした制服を着ているから大丈夫だろう」など、つい性善説的な憶測で安心してしまいがちですが、海外で金銭の絡むことは確認がすべて。一度払ってしまったら最後、何を言っても返金されることはありません。必ず事前に、メモや電卓で確認するのがおすすめです。
子どもや女性が夜遅くに出歩くのは要注意
子どもや学生、若い女性が簡単に出歩けるのは日本だから。スリなどの軽犯罪が頻繁に起きる、国によっては銃社会であるなど、治安や安全に対する基本的な考え方が違います。
そもそも24時間営業のコンビニがない、車社会で飲み会の文化がないなど、日本とは生活環境が違い暗くなってから出歩くこと自体が少ないこともありますが、「夜」「ひとり」「女性」となれば、犯罪に巻き込まれるリスクは高くなります。
日本人は相対的に年齢よりも若く見られがちなので、その点でも危険です。子どもについて言えば、フランスで小学生は大人の同伴なしに外出できません。カナダでも、基本的には12歳未満の子どもだけで家で留守番させたり、外出させたりしてはいけない決まりがあります。
旅行をしている身からすれば、夜にしか行けないお店、見られないショーや夜景など、思う存分楽しみたいもの。しかし、何時までなら良い、ここなら大丈夫という判断はとても難しいです。自分で危機意識を持ち、「ちょっと暗いからやめておこう」「不安に思ったから行くのをやめよう」といった慎重さが、身を守るうえで大切だと思います。
海外で得られる解放感こそが、旅の醍醐味。ただ、羽目をはずしすぎず「ここは日本ではない」という意識は、忘れずに持っていてほしいと思います。近々初めて海外に行く、久しぶりに海外に行く予定がある方は、今一度心に留めて、楽しい旅をしてください。
(Ana)
Ana(アナ)
旅アドバイザー&トラベルライター。学生時代から海外旅行に魅了され、これまで世界約50か国をめぐってきた大の旅好きで、海外添乗員として活動していた経験もある。行った旅の数と比例して、経験してきたトラブルや事件は数知れず。コロナ禍を経て、再び海外へ飛びながら旅に役立つ情報、異文化を楽しむ知恵などを日々発信中。