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魚卵は太りやすい? 筋子、数の子、タラコの栄養価を比べてみた
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教えてくれた人:和漢 歩実
プチプチの食感と旨みがたまらず、ごはんやお酒のおともにおいしい筋子や数の子、タラコなどの魚卵。一方で、カロリーやコレステロールが高く、太りやすいイメージがあります。実際はどうなのでしょうか? それぞれの特徴と栄養について、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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筋子、数の子、タラコ それぞれなんの卵? 特徴とは
魚卵とは、文字通り魚介類の卵のこと。とくに魚類のお腹にある卵は「真子(まご)」と呼ばれ、そのまま魚肉とともに煮るなどして調理されるほか、卵のみが塩漬けなどに加工されて出回ります。主な魚卵として、筋子、数の子、タラコの特徴をそれぞれ解説していきましょう。
筋子はサケ、マスの赤い卵で、筋のような卵巣の膜に包まれて一粒一粒がつながった状態のもの。イクラはこの膜から一粒ずつほぐしたものです。筋子は塩やしょうゆ漬けにされるケースが多く、濃厚でねっとりとした舌触りが特徴で、白いごはんに合います。ちなみに、同じように赤色で小粒な魚卵に「とびっこ(とびこ)」がありますが、こちらはトビウオの卵です。
黄色が特徴の数の子は、ニシンの卵。卵巣を塩蔵した数の子のほか、天日干しした干し数の子があります。粒の多さから「子孫繁栄」につながる縁起の良い食べ物として珍重されてきました。調味液に漬けて味を付けた数の子は、おせち料理の定番にもなっています。ニシンの卵を数の子と呼ぶ由来は、ニシンを「カド」と呼んでいたことにあるそう。カドの卵のことを「カドの子」と呼び、それが転じて数の子になったとの説です。
最後に、タラコはスケトウダラの卵。店頭に並ぶのは、卵巣を塩漬けにしたものです。塩漬けする前の生タラコを「助子(すけこ)」と呼ぶことがあります。塩漬けにしたあと、唐辛子などの調味料に漬けたものが明太子です。タラコはしっかりと味が付いているので、ごはんはもちろん、パスタの具材など用途のバリエーションが豊富で、日々の食事でなじみが深い魚卵と言えるでしょう。
筋子、数の子、タラコの主な栄養価とは
魚卵の主成分は、たんぱく質と脂質です。100グラムあたりの主な栄養価について、日本食品標準成分表2020年版(八訂)を基に筋子、数の子、タラコの順で比較してみましょう。
○エネルギー
筋子:263キロカロリー
数の子:139キロカロリー
タラコ:131キロカロリー
○たんぱく質
筋子:30.5グラム
数の子:25.2グラム
タラコ:24.0グラム
○脂質
筋子:17.4グラム
数の子:6.7グラム
タラコ:4.7グラム
○コレステロール
筋子:510ミリグラム
数の子:370ミリ
タラコ:350ミリグラム