Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

ライフスタイル

お祝いギフトの「割り勘」ループ 仲良し女子グループで半強制的に贈り合うことに「気持ちまで割られているよう」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

写真はイメージです【写真:写真AC】
写真はイメージです【写真:写真AC】

 親しい友人とのプレゼントのやり取りは、受け取るのも渡すのもうれしく楽しいもの。しかし、時に思わぬストレスに繋がることもありますよね。「別にお返しが欲しいわけではないのですが……」と前置きをしながらも、学生時代の友人達との付き合いで結婚祝いや出産祝いをめぐってモヤモヤしてしまったという女性の話を聞きました。仲良し女子グループが「割り勘」で贈り合う「お祝い」。もらう側になっても、贈る側になっても頭を悩ませているといいます。

 ◇ ◇ ◇

ある日突然届いた小包 学生時代の友人から始まった「お祝い割り勘」ループ

 都内に住む会社員、木島葵さん(29・仮名)は、大学時代スポーツサークルに所属。学生の頃は、休み時間ごとに部室に集まったり、頻繁に飲み会や旅行に行ったりと、密な付き合いをしていました。しかし、社会人になると自然と集まりは少なくなり、特に葵さんは仕事の関係で一時海外に転勤するなどしていたため、卒業後はほとんどサークルメンバーと顔を合わせる機会はなかったそうです。

 葵さんは、3年前に結婚しましたが、遠方にある夫の出身地で挙式をしたため、招待した友人は数人程度。サークルメンバーは、誰も招待せず事後報告だけで済ませました。

 すると、ある日葵さんのもとに小包が届いたそうです。発送元はサークル活動の際に一番仲良くしていた里香さん(仮名)。里香さんは葵さんが結婚する1年前に結婚しており、その年から年賀状を出すことにしたということで、住所を聞かれていたことを思い出しました。

連名で届いた品は割り勘でひとり1000円ほど お返しはどうする?

 不思議に思い、葵さんが小包を開けてみると、中に入っていたのは小さなプリザーブドフラワーのアレンジメント。メッセージカードには、サークルメンバーの同期の女子数人の名前が連なっており、葵さんの結婚祝いをみんなで送ってきてくれたことが分かりました。

「正直、プレゼントを見たときは『内祝いどうしよう……』という複雑な気持ちでした。恐らくひとり1000円程度の割り勘で買ったものだと思うのですが、もらいっぱなしというのも気が引けて……」

 結局、葵さんはメッセージカードに名前のあった一人ひとりに個別で連絡を取って住所を聞き出し、ひとり当たり1000円ほどの内祝いをインターネットショップでまとめて注文したそうです。「お返しなんていらないよ」と、何人かからは言われましたが、送る人送らない人が出てしまうわけにもいかず、結局全員に同じ物を送りました。

「正直、学生の頃から誕生日プレゼントを割り勘で買ったりするのも好きじゃなかったんですよね。最初の頃はもちろん嬉しかったのですが、2年目以降は惰性で集金されているというか、それほどお祝いの気持ちがない気がして。持ち回りだから自分の出したお金で、それほど心のこもっていない物を貰っているという感覚も……」

 いただいたものよりも高くついてしまったような腑に落ちない気持ちもありましたが、礼儀を守ることの方が大切だと思っていた葵さんは、それで納得したといいます。しかし、学生時代のサークル関連の「お祝い割り勘」は、その後も葵さんの頭を悩ませるのでした。