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除湿器を来年も快適に使うために 片づけ前の掃除ポイントをプロに聞いた
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教えてくれた人:伊藤 まき
記録的猛暑が続いた2023年の日本の夏。そろそろ終わりの気配が見えてきましたが、夏の間に活躍した夏物家電や夏用雑貨をしまう準備はできていますか? 「ひと夏使ったものをそのまましまってしまうと、カビや異臭の原因になります。きれいにしてから収納し、来シーズンまでしっかり休ませてあげましょう」と、整理収納アドバイザーでクリンネスト2級のお掃除スペシャリスト・伊藤まきさんは語ります。今回は「除湿器」について、片づけ前の掃除ポイントを確認してみましょう。
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部位ごとに掃除 清潔な状態で片づけを
ジメジメとした夏を快適にサポートしてくれる除湿器。空気が乾燥する秋~春は使うことが少なくなるため、押し入れや物置などにしまう方が多いでしょう。来年も快適に使えるように、一般的な家庭用の除湿器を4パートに分けて、それぞれ片づけ前の掃除ポイントを伊藤さんが解説します。家電の掃除をする際は必ず電源を切り、コンセントを抜いた状態で行いましょう。
○本体、タッチパネル、ボタン類
やわらかい布で全体を乾拭きします。とくに、パネルや押しボタンなどの部分は目に見えない手垢(皮脂)汚れがあるので、お湯で濡らして固く絞ったウエス(雑巾)で拭き上げましょう。操作のために頻繁に触る場所なので、できれば使用しているときも月1回ほどの頻度で、湯に濡らして固く絞った布で拭き掃除をしておくと手入れが楽になります。しまう際にベタベタしたり油っぽかったりする場合は、中性洗剤または食器用洗剤を薄めて使用し、汚れを拭き取りましょう。汚れを落としたら、最後にしっかりと乾拭きします。
○フィルター
まずは、吸い込み口周囲についたホコリや汚れなどを、掃除機のブラシ付きヘッドで吸い取ります。ブラシ付きヘッドがない場合は、100円均一ショップ等で購入できるペンキ用のハケやサッシ用のブラシを使って取り除きましょう。フィルターが取りはずしができるようであれば、ホコリを吸い取ったあとに水洗いをするとよりすっきりします。水分は乾いた布でしっかりと拭き取ってください。劣化が激しいようであれば、片づけを機にフィルターの交換も考えましょう。
フィルターの奥側(薄いフィン状の部分)まで汚れが詰まっている場合は、匂いや送風に影響が出ることもあります。ただし、ここは繊細な部分で、自己流で掃除をすると破損や変形の原因になってしまうことも。取扱説明書を確認するか、メーカーの相談窓口に問い合わせをして掃除の仕方のヒントをもらうといいでしょう。
インターネットで検索すると、除湿器を分解してパーツ別に洗浄する方法が紹介されていることがあります。しかし、家電を分解することは自己責任になり、事故や故障のリスクがあるので、安易に行わないほうが無難です。
タンク洗浄後は水分を取る 電源コードの掃除も忘れずに
○水タンク
除湿した水が溜まるタンクは、水を捨てるたびに水洗いすることをおすすめしています。こうしてこまめに洗うほうが、タンク内部のぬめりやカルキの石化を防げるからです。そうは言っても、忙しいとなかなか難しいもの。もしカルキが石化した白い塊が付着している場合は、取扱説明書を確認しましょう。
メーカーによって違いがあるので一概には言えませんが、基本的にはお湯と中性洗剤で洗う方法が多いです。なかには、クエン酸でカルキを溶かす方法もあります。説明書に載っている正しい手順にのっとって掃除を行いましょう。
タンク内の洗浄を終えたら、スポンジなどで全体をしっかり洗い、きちんと水をぬぐい取ります。拭き取りの際は、吸水・脱水力があり傷がつきにくいマイクロファイバータオルを使うのがおすすめです。晴れた日なら、タンクそのものを外干しして乾かすのもいいですが、プラスチック製品は紫外線に弱いので、直射日光は避けて短時間で乾かすほうがいいでしょう。
○電源コード
しまう際、掃除を忘れがちなのが電源コードです。手や足でベタベタ触っていたり、髪の毛やホコリがつきやすかったりする部分なので、こちらも忘れずに掃除を行いましょう。水に濡らして固く絞ったウエス(雑巾)で拭き掃除を行います。ウエスでコードを包むようにして拭きながら、コードを丸めていきましょう。
拭き終えたら、コードにヘアゴム(家にあるものでOK)などを通して結束し、家電本体に両面テープ付きフックを取り付け、コードを浮かせるようにして収納します。100円均一ショップで売られている配線コードフックを用意すると、よりすっきりするでしょう。
(和栗 恵)