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メラミンスポンジ使用“NG”の場所リスト 掃除のプロが教える正しい使い方
公開日: / 更新日:
教えてくれた人:伊藤 まき
11月に入り、大掃除の足音が聞こえてきました。「どこからやろうか……」とテンション低めで考えている人も多いでしょう。便利なアイテムがたくさん開発され、昔よりは楽になりましたが、実はそのアイテムの使い方を間違っていたという場合も。掃除のプロでもある整理収納アドバイザーの伊藤まきさんが、プロの視点でお掃除の“NG”をレクチャーするこの連載。今回のテーマは「メラミンスポンジ」です。実は“使用NG”の場所があることを知っていましたか?
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細かな傷が傷を呼ぶ!? 実は使用不可の場所が多いメラミンスポンジ
20年ほど前に登場して以来、便利すぎる掃除アイテムとして大人気のメラミンスポンジ。水をつけてこするだけという手軽さから、いつでもどこでもゴシゴシしたくなりますよね。でも伊藤さんによると、こする前に知っておくべきことが。
「メラミンスポンジは確かに便利で汚れがきれいに落ちますが、SNSで発信されている活用法の中には『それ、やっちゃダメでしょう!』とドキドキしてしまうものも多くあります。そこでまず覚えておいていただきたいのが、メラミンスポンジの『削って落とす』性質。通常のスポンジのように汚れを『拭って落とす』ものではありません。つまり、メラミンスポンジより固いものには有効ですが、やわらかいものには使えないのです」
メラミンスポンジのパッケージには、使ってはいけないものや場所が記載されているとのこと。「そういえばあったような気も……」という人のために、ここでまとめておきましょう。
○誤って使われがちな場所やもの
・樹脂製の浴槽、トイレ便座
・漆器
・フローリング、窓、鏡(コーティングがはげる)
・ステンレス製シンク
・木製品
「特にツヤ加工や撥水加工など表面に加工されているものは、メラミンスポンジでこするとはがれてしまうので絶対に避けしょう。それ以外のものや場所も、無理にこすると細かい傷が付いてしまい、逆に汚れがつきやすくなるのでご注意を」
メラミンスポンジが使えない場所では何を使う?
では、メラミンスポンジが使えない場所はどのアイテムを使えばいいのでしょう? 伊藤さんのおすすめは、プロならほとんどの人が使っているというアイテムです。
「メラミンスポンジの代わりに使ってほしいのは、マイクロファイバー製のタオルです。とくに車用のキメが細かくて繊細なものがおすすめ。掃除会社に勤めるプロなら、ほとんどの人がこれを使っているのではないでしょうか。汚れが気になるところにお湯で薄めた洗剤を垂らして汚れを浮かせ、固く絞ったマイクロファイバータオルで拭き取ればきれいになります」
床のフローリングもお湯に重曹を混ぜたもので優しく拭き上げる程度でOKなのだそう。“どんな場所でもメラミンスポンジ”派は考えを改める必要があるようです。ただしもちろん、メラミンスポンジが活躍してくれる場所もあります。
「メラミンスポンジが活躍するのは、クッションフロアのお掃除です。細かな隙間が多いクッションフロアの汚れはタオルでは落とし切れないのでおすすめですよ」
(和栗 恵)
伊藤 まき(いとう・まき)
整理収納アドバイザー1級、クリンネスト2級。ホテル清掃員や国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出などで経験を積み、出版社に入社したのち独立。掃除しながら片づける「整理収納のプロフェッショナル」として各種ウェブメディアで記事を手がけ、掃除本の編集ライターとしても活躍中。
インスタグラム:maki_organize