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胃や腸に突き刺さる「アニサキス」の恐怖 厚労省が警鐘「鮮度を徹底」「目視で確認」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

サンマがおいしい季節。生で食べる場合は、アニサキスにご注意を(写真はイメージ)【写真:写真AC】
サンマがおいしい季節。生で食べる場合は、アニサキスにご注意を(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 お寿司や刺身など、鮮魚介類に寄生している場合がある、寄生虫の「アニサキス」。もし、生きたままのアニサキスの幼虫が体内に入ると、みぞおち付近に激痛が走り、嘔吐などの症状が出て、入院するケースもあります。避ける方法はあるのでしょうか。食品安全対策を中心に情報発信する「厚生労働省食品安全情報」の公式ツイッターアカウント(@Shokuhin_ANZEN)が注意を呼びかけています。

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長さ2~3センチ 白色の少し太い糸のよう

 秋の味覚、サンマがおいしい季節になりました。ただし、生で食べる場合は注意が必要。アニサキスの幼虫が寄生している可能性があるからです。「厚生労働省食品安全情報」の公式ツイッターでは、「酢や塩での調理でアニサキスは死滅しません!」とのタイトルで注意喚起をしています。

 同投稿によると、アニサキスの幼虫は塩、食酢やしょうゆ、ワサビなどに漬けたくらいでは死滅しないとのこと。そのため、「刺身やしめ鯖などの調理の際も目視確認が重要です」と訴えています。また、よく噛めば大丈夫という迷信がありますが、とても小さく噛み切るのは困難なため予防にはなりません。

 厚生労働省のウェブサイトよると、アニサキスの幼虫は長さ2~3センチ、幅は0.5~1ミリくらいで、白色の少し太い糸のように見えます。寄生するのは、主にサバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどです。

 アニサキスの幼虫をそのまま食べてしまうと、胃や腸などの壁に突き刺さり食中毒を起こします。食後数時間後から十数時間後には、みぞおちに激しい痛みや嘔吐といった症状も。その場合、速やかに医療機関を受診し、内視鏡でアニサキスの幼虫を摘出する処置が必要となります。

 具体的な予防方法として、十分な冷凍や加熱処理が有効です。マイナス20度で24時間以上冷凍したもの、もしくは中心温度60度で1分以上加熱したものを食しましょう。

 生のものを食べる場合には、「新鮮な魚を選び、速やかに内臓を取り除く」ことが大切です。アニサキスの幼虫は、寄生している魚介類が死亡し時間が経過すると、内臓から筋肉に移動してくるとのこと。アニサキスによる食中毒の多くは、筋肉に移行したアニサキスを食べてしまったことで起きているといわれています。そのため、鮮度が大事であり、内臓が付いた魚を仕入れた場合は、すぐに内臓を取り除きましょう。

(Hint-Pot編集部)