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63歳ほぼ経験なしの釣り人が快挙! 192センチのドラゴンタチウオを釣り上げ「肩が抜けそう」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

192センチのドラゴンタチウオを釣り上げた石橋さん【写真提供:海晴丸】
192センチのドラゴンタチウオを釣り上げた石橋さん【写真提供:海晴丸】

 今年も特大の「ドラゴンタチウオ」を次々と釣り上げている鹿児島県錦江湾の遊漁船(釣船)「海晴丸」。今月21日深夜には、今季最大192センチの超大物がかかったことを公式X(ツイッター)アカウント(@JHENDlrzigArnEL)で報告しました。釣ったのは、なんとこの日初めてタチウオ釣りに挑戦したという男性。釣り経験もほとんどないという63歳が、自身の身長(168センチ)より24センチも大きな「ドラゴン」をゲットしたそうです。

 ◇ ◇ ◇

「こんなにタチウオって引くんですか」

 船長の中田清治さんによると、この日、乗船客を乗せた海晴丸が姶良市の重富漁港を出港したのは午後6時半。港からすぐにある、タチウオの夜釣りが好調だというポイントに到着すると、中田船長の「水深は100メートルです。海面より70~40メートルを狙ってください」という的確なアナウンスとともに、乗船客たちは竿を出しました。そして、エサが海中に落とされると、すぐに身の幅「指3~4本」の大きなタチウオが次々と釣れ始める“入れ食い”状態に。

 海晴丸には、錦江湾のドラゴン級タチウオ(全長150センチ以上)を釣ってみたいと乗船する県外からのお客さんも多いそう。午後10時になる頃には、中田船長も「サメか? ドラゴンか?」と驚くほどの超大物が姿を現します。その超大物を引き当てたのは、兵庫県から遠征に来ていた石橋さんでした。

 竿が勢い良く海面に突き刺さり、糸を出されては慎重に巻いて――を繰り返したという石橋さん。「もしかしてドラゴン?」という中田船長の問いかけに、「こんなにタチウオって引くんですか」と驚きを隠せなかったそう。この日釣り上げたほかのタチウオとは比較にならない引きを感じていたとのことです。

 格闘すること10分。海から上がってきたドラゴンタチウオを中田船長がギャフ(釣れた魚を引っかけて取り込むための釣具)で取り込んで船に上げると、感動を隠せない石橋さんは思わずガッツポーズを繰り出し、船上は拍手喝采に。

 釣り上げられたのは、今シーズン最大記録(191センチ)を1センチ上回る192センチ、4.94キロの見事なタチウオでした。今年で第5回を迎えた錦江湾ドラゴンタチウオダービーでも、歴代4位に相当する大きさだそうです。

久々に始めた釣り タチウオの夜釣りは初めてだった石橋さん

石橋さんの身長を大きく上回るドラゴンタチウオ【写真提供:海晴丸】
石橋さんの身長を大きく上回るドラゴンタチウオ【写真提供:海晴丸】

 63歳の石橋さん。実は、今回が初めてのタチウオ釣りでした。本人いわく「釣りやスポーツを健康管理のため頑張っているおじいちゃん」だそう。40年ほど前にエビでタイを釣っていたものの、しばらく釣りからは離れていて、昨年になって再開。最近はアオリイカを釣っていましたが、これまで釣果が少なく、今回は友人に誘われて海晴丸に乗船していました。

 ドラゴンタチウオの強烈な引きに「肩が抜けそうで重かったです」と驚いたものの、必死の格闘の末、釣り上げることに成功。自身の身長168センチを大きく上回る大物です。

「こんなものを狙って来ましたが、まさか本当に釣れるとは……。船長がギャフで引き上げてくれたときは、事の大きさが理解できませんでしたが、上がって良かったということと同時にほっとしました。船長含め、友人やみなさんに感謝です」と笑顔で振り返りました。

ナイトタチウオの最盛期は10月 「2メートル超えの“神龍”」も?

 タチウオ釣り初挑戦での快挙に、百戦錬磨の中田船長も拍手。これだけの大きさを釣り上げるのは技術的にも難しいそうで、「150センチ以上のドラゴンは、海晴丸では1シーズンに20本ほど。180センチを超えるスーパードラゴンになると、シーズンに7~8本くらいなので、(大物が多く釣れる)錦江湾でも珍しいと言えます」と説明してくれました。

 石橋さんがドラゴンタチウオを掲げる動画を添付したXの投稿にも「さすがにすごいですね」「すげ~でか~ナイス」とコメントがついています。

 一回で釣れるタチウオの数は、一人あたり平均30本ほど。しかし、この日乗船したお客さんのトップは、タチウオ40本を釣り上げたそう。これに尺アジもたくさん混ざる大漁でした。錦江湾のナイトタチウオ(7~11月)は10月が最盛期とのことで、中田船長は「ドラゴンを上回る2メートル超えの“神龍(シェンロン)”を目指してチャレンジしてみてはいかがですか?」と呼びかけています。

 なお、今回釣れた192センチのドラゴンタチウオは、さばいて塩焼きで食したそう。錦江湾で釣れるドラゴンタチウオは、サイズが大きくても大味にはならず、絶品とされています。石橋さんも「とてもおいしかったです」とニッコリ。ただ、大きい分、調理は大変だったそうで「焼き上げるのに相当時間がかかりました」と、苦笑いで贅沢な悩みを明かしてくれました。

(Hint-Pot編集部)