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釣った魚の刺身をすぐに食べてはいけない 農林水産省がアニサキス症予防策を呼びかけ
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魚介類で気をつけたい食中毒といえば、アニサキスによる食中毒(アニサキス症)です。秋の行楽シーズンに魚釣りへ出かけ、釣った魚を自宅で調理することもあるでしょう。とくに、刺身にして生で食べる際は注意が必要です。農林水産省が「海の幸を安全に楽しむために」と題して、アニサキス症の予防策をYouTubeチャンネル「maffchannel」に投稿し、注意を呼びかけています。
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生魚による食中毒とは アニサキスの幼虫
釣った魚は、新鮮なうちにさばいて食べるとおいしさも格別ですが、同時に食中毒への対策を知っておく必要があります。
「魚介類には、アニサキスという寄生虫の幼虫が住みついていることがあるため、自分で釣った魚を調理する際は注意が必要です」とアニサキス症の予防を呼びかけるのは、農林水産省が運営するYouTubeチャンネル「maffchannel」です。
動画によると、アニサキスの幼虫は主に海産魚介類の内臓周辺や腹腔内、筋肉内にいることが多く、体長は20~35ミリ、半透明の白く細長い糸状をしています。気づかずに生で食べてしまうと食中毒に。症状としては、激しい腹痛、吐き気や嘔吐などが挙げられ、速やかに医療機関を受診することが推奨されています。
アニサキスの幼虫は熱で死滅するので、煮たり焼いたりして食べると安全です。また、さばいたあとの目視でアニサキスがいなかった場合でも、刺身をすぐに食べるのはNG。冷凍庫で一定時間、冷凍してから食べるのが予防につながるそうです。すぐに食べたいからといって酢で締めても、アニサキスは死滅しません。塩やしょうゆ、ワサビもアニサキスの予防に効果はないので、注意が必要だと紹介しています。
アニサキスの幼虫による食中毒を防ぐためには
そこで、アニサキスの幼虫による食中毒を起こさないための予防策として、農林水産省は動画で次の4つをポイントに挙げています。
○ポイント1:すぐに下処理
アニサキスの幼虫は、魚介類の内臓から筋肉に移動してしまうことがあるため、釣った魚は自宅に持ち帰ったらすぐに内臓を取り出します。
○ポイント2:目視で確認
魚を三枚におろしたあとは、目視でアニサキスがいないか確認します。もし見つかった場合、刺身は諦め、必ず火を通して食べましょう。
○ポイント3:十分な加熱
目視でアニサキスを見つけた場合は、取り除きます。煮たり、焼いたりして十分加熱してから食べましょう。60度で1分以上加熱するとアニサキスの幼虫は死滅するといわれています。
○ポイント4:生食の前に冷凍
目視でアニサキスが確認されず、刺身にして食べる場合でもすぐに食べず、一度切り身の状態で冷凍してからのほうが安全です。冷凍時間の目安は、マイナス20度で24時間以上。ただし、家庭用の冷凍庫はマイナス18度までしか下がらないものが多いので、48時間以上冷凍します。
魚釣りの際は、釣った魚を冷やせる氷とクーラーボックスの準備を忘れずに。釣ったらすぐに冷やさないと魚が傷んでしまい、ヒスタミンによる食中毒のリスクもあるからです。ヒスタミン産生菌の増殖を抑えるために、魚は常温で放置せず、帰宅後すぐに冷蔵庫に入れて冷やすことが大切。スーパーマーケットで購入する際も同様です。
魚介類には、ビタミンや必須ミネラル、高度不飽和脂肪酸(DHA、EPA)などの豊富な栄養素が含まれています。安心・安全に食べられるよう、アニサキス症の予防策を徹底したいですね。
(Hint-Pot編集部)