からだ・美容
10月10日は「目の愛護デー」 気をつけたい“異常”から目の健康を考える
公開日: / 更新日:
10月10日は「目の愛護デー」。10を横にすると人の目と眉に見えることから、中央盲人福祉協会により定められました。そこで今回は、眼疾患の予防意識を高めたい記念日にちなみ、これまでに「Hint-Pot」で紹介した目の“異常”に関する特集を振り返ります。
◇ ◇ ◇
花粉の季節目前 コロナ対策との両立をするうえで油断は禁物
「“目を触ってはいけない”コロナ時代の花粉症対策 眼科医が教える重要ポイント」
花粉症というと春のイメージが強いですが、秋の花粉症に悩む人も少なくないでしょう。目のかゆみがあるとついゴシゴシとこすりたくなりますが、炎症が悪化するおそれもあるため、目に直接触れることは避けたほうが良いそうです。
また、近年当たり前になっている手指のアルコール消毒をしたあとは、とくに注意を。消毒したばかりの手でうっかり目を触ってしまうと、消毒用アルコールが目に入って危険です。
花粉症を和らげるには、コンタクトレンズ着用者であれば、花粉症がひどい時期だけでもレンズを1日使い捨てのものに変えると良いでしょう。さらにおすすめなのは、花粉症用の眼鏡。目をこすることの防止と花粉カットの両面で有効だといいます。
意外に知られていない対策が、花粉症シーズンが到来する前から目薬を差す習慣をつけておくことです。花粉はシーズン前から微量ながらも飛散しているので、炎症がひどくなる前に沈静化させておくのも有効とされています。
あわや失明!? 眼科受診のきっかけは“黒いゴミ”
「危うく失明…難を逃れた体験漫画に反響 眼科に駆け込んだ理由は“黒いゴミ”」
続いては、漫画家のきくまき(@kikumaki00)さんが危うく失明しかけたという、実際に体験した目のトラブルを紹介します。
以前から、白い壁などを見るとゴミのようなものが浮いて見えていたというきくまきさん。加齢による飛蚊症だと思っていましたが、ある日、空を見上げると今までとは比べ物にならないほどの数が見えたため、眼科を受診することにしました。
診察した医師から告げられた病名は「網膜剥離」。正確には、網膜剥離の初期段階である「網膜裂孔」でした。きくまきさんの網膜には裂け目があり、放っておくとそこから網膜がどんどんはがれて失明に至ると説明が……。きくまきさんの漫画には、こうした症状をわかりやすく、そして重くならず上手に伝える眼科医の様子も描かれています。
「軽い気持ちで病院に行ったら、すぐに手術をしなくてはならないような危ない症状だったので、こういった経験を少しでも伝えられればと思い描きました」と話すきくまきさん。痛みなどがないからといって、些細な“異常”でも見逃してはいけないという教訓になりますね。
誰でもなり得るものから失明につながるケースまで…冬は目の“異常”に要警戒
「眼圧が上がりやすい冬 目の“サイレントキラー”に注意を 医師が解説」
これから迎える冬に向けて、寒い季節に気をつけたい“異常”もご紹介します。実は、冬は目の不調に気をつけるべき時季。年齢やコンタクトレンズ着用の有無などにかかわらず、空気が乾燥すると起こりやすくなるドライアイ、白目が赤く染まる結膜下出血、7度以上の気温差があると起こりやすい寒暖差アレルギーは、誰もが気をつけたい病気です。予防するには、次の習慣を心がけましょう。
<冬の眼病を予防する習慣>
・急に温度が下がる場所に行かない
・ドライアイや疲れ目のときは、アイマスクやホットタオルで温める
・とくにコンタクト使用者は、角膜保護剤の目薬を点眼する
・自転車に乗る際はサングラスをかけて、紫外線や乾燥から目を保護する
また、気温の低下により、冬は眼圧が上がりやすくなります。それが原因で「緑内障」につながることも。現在、国内の緑内障有病者は、40歳以上で20人に1人といわれています。緑内障は“目のサイレントキラー”とも呼ばれ、中途失明原因の1位です。そのため、40歳を過ぎたら季節にかかわらず、定期的な検査を受けましょう。
目から受け取る情報は、人間が外界から得る情報の8割を占めているともいわれており、とても大切な器官です。目の健康を改めて考えるとともに、気になる症状がある場合は、すぐ医師に相談してください。
(Hint-Pot編集部)