からだ・美容
眼圧が上がりやすい冬 目の“サイレントキラー”に注意を 医師が解説
公開日: / 更新日:
気温が低下し、空気が乾燥する冬。今年もインフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行に十分な注意が必要です。引き続き感染予防対策を徹底したいところですが、実は目の不調に気をつけるべき時季でもあります。ドライアイや結膜下出血など冬に注意したい目の病気について、眼科医で中目黒眼科院長の杉本由佳医師に解説していただきました。
◇ ◇ ◇
ドライアイや結膜下出血、寒暖差アレルギーなどに注意
冬の目の病気としてまずは、年齢やコンタクトの有無などにかかわらず、誰もが気をつけたいものから説明しましょう。
だんだんと寒くなり空気が乾燥し始めると、起こりやすいのが「ドライアイ」です。症状としては、朝起きた時に目がショボショボする、目が乾く、目がゴロゴロする、目が疲れやすくなる、涙が出る、充血などがみられます。
コンタクトをしている人は特に注意が必要ですね。ドライアイ患者は日本国内だけで2000万人以上いると推計されています。パソコンやスマートフォンを見る機会が多い現代では、冬に限らず一年中目を労わってあげる必要があります。
次に気をつけたい目の病気は、目の血管から出血することで起こる「結膜下出血」。白目の血管が膨張する充血とは違い、白目がべったりと赤く染まります。激しい気温差など、眼圧が上がりやすい状況になると増える病気です。
同じく気温差に気をつけたいのが「寒暖差アレルギー」です。7度以上差があると起こりやすくなります。鼻水が出やすくなるので、それを触った手で目をこすると「結膜炎」になることも。
また結膜炎は、乾燥で浮遊しやすくなったハウスダストなどが原因で発症する場合もあります。衣替えや大掃除など、ホコリが立ちやすい作業をする時は、しっかりと換気を行ってください。
こうした目の病気を予防するには、次の習慣を心がけると良いでしょう。
<冬の眼病を予防する習慣>
・急に温度が下がる場所に行かない
・ドライアイや疲れ目の時はアイマスクやホットタオルで温める
・特にコンタクト使用者は、角膜保護剤の目薬を点眼する
・自転車に乗る際はサングラスをして紫外線や乾燥から目を保護する