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もしかして我が家も「変な家」? 家の中の気になる“謎スペース”とは
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2021年に出版された、覆面作家・雨穴(うけつ)さんのデビュー作「変な家」。コミカライズされたり、映画化(2024年春公開予定)されたりするなど、その人気は2年を経た今なお衰えることを知りません。この「変な家」に登場するのは、不可解な間取りの一軒家。リビングと台所の間にある不思議な空間が謎を呼ぶことから物語は始まります。この物語の影響で、自分が住んでいる家や部屋の間取りを改めて見直す人も増えているようですが、実は多くの家に“謎の空間”が存在するとも? 東京・中目黒「コレカライフ不動産」の姉帯裕樹さんにお聞きました。
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まさか! 自分の家にも“謎の空間”が!?
地方都市で広めのマンションを借りて住んでいるというある男性は、話題の「変な家」を読んで興味が湧いたことから、自身が住んでいる部屋の間取りを見直したそうです。すると、契約の際はとくに気になることはなかったはずなのですが、よく見ると部屋と部屋の間に、壁で仕切られた細長いスペースがあることに気づいたといいます。このスペースとはいったい……?
「普通に考えると、配管用スペースか、換気用スペースですね」と姉帯さん。「通常、そうしたスペースは間取り図上で『PS(パイプスペース)』や『DS(ダクトスペース)』と書かれていることが多いのですが、間取り図によっては記載されていないこともあります」と解説してくれました。
姉帯さんによると、PSは水道管やガス管などライフラインに関係したパイプ類を通しているスペースで、水回りの近くにあることが多いもの。DSは排煙や吸気のために作られたスペースで、キッチンに隣接していることが多いそうです。
「マンションであれば、DSは物件によりますが、PSは必ずあります。必要な空間ですので、怖がる必要は一切ありません」とのこと。もし「我が家にも謎の空間がある!」と気になっている場合は、PSやDSの可能性が高いので、今一度スペースがある場所の確認をしてみましょう。
最後に、姉帯さんが実際に目にした「変な家」について伺いました。
「四畳半ほどの和室の中央にトイレがある部屋を見たことがあります。本当に部屋の中央にドンと、壁に囲まれたトイレがありました。ベランダに浴槽がある、魔訶不思議な部屋もありましたね。なぜそのような部屋を作られたのか、とても興味深かったです」
(和栗 恵、姉帯 裕樹)
姉帯 裕樹(あねたい・ひろき)
「株式会社ジュネクス」代表取締役。宅地建物取引士の資格を持ち、不動産取り扱い経験は20年以上を数える。独立した現在は目黒区中目黒で不動産の賃貸、売買、管理を扱う「コレカライフ不動産」として営業中。趣味はおいしいラーメンの食べ歩き。