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2歳児が向精神薬を内服し意識低下 消費者庁が子どもの「医薬品の誤飲事故」に注意喚起
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解熱剤や咳止め薬などを家に常備している家庭は多いでしょう。また、持病を抱えている場合は治療薬を自宅に保管していると思います。そこで気をつけたいのが、子どもによる医薬品の誤飲事故です。種類や量によっては重篤な症状を引き起こす場合も。「消費者庁 子どもを事故から守る!」の公式X(ツイッター)アカウント(@caa_kodomo)が、対策を呼びかけています。
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「大人用の薬には、子どもの命に関わるものも」
薬を服用したあと、引き出しなどに入れるのを忘れ、そのまま放置してしまったことはありませんか。とくに幼い子どもがいる家庭では、大きな事故につながることもあります。
公式Xアカウント「消費者庁 子どもを事故から守る!」では、医薬品の誤飲事故について「子どもが中毒により入院する等の事故が起きています。大人用の薬には、子どもの命に関わるものも」と注意喚起。消費者庁のウェブサイトでは、より詳しい情報が掲載されています。
以下、医薬品取り扱いの主な注意点です。
・子どもの手が届かない、見えない所に保管する
・引き出しにカギをかける、取り出しにくい容器に入れるなど、複数の対策を講じる
・服用前、服用後は置きっぱなしにしない
・大人が医薬品を取り出したり、飲んだりする様子をなるべく子どもに見せない
・医薬品はお菓子ではないことを子どもに伝える
さらに、具体的な事故の例も紹介しています。
「寝室で子どもが目を開けたままぼーっと横たわっており、近くにかじられた多数の向精神薬と空のシートが落ちていたため救急要請した。24錠内服したと推測され、意識の低下があるため入院となった。薬は袋に入れた状態で床に置いていた」(2歳)
「祖父母の家に滞在中、子どもが空の薬ケースを持ってきて『食べた』と言った。祖父用の高血圧と糖尿病の薬が3日分なくなっていた。救急受診時に異常はなかったが、血圧低下や低血糖のリスクがあるため、経過観察目的に小児集中治療室に入院となった」(3歳)
向精神薬、気管支拡張剤、高血圧の薬などは、小さな子どもにとって命に関わる危険性もあります。なかには、急性薬物中毒のため入院するケースもあるようです。
消費者庁は「万が一、子どもが医薬品を誤飲した場合には、誤飲が起きた時刻、子どもの状態、薬の名称、飲んだ量を確認したうえで、ただちに専門の相談機関に連絡し、必要に応じて医療機関を受診しましょう。呼吸や意識が普段の様子と違う場合は、すぐに救急車を呼んでください」と呼びかけています。
(Hint-Pot編集部)