家ねことして新たな暮らしを始めたきなこくん　つくしくんとの関係は？

　こうして飼い主さんのおうちに迎えられたきなこくん。保護当時は4.5キロほどだった体重が、今では5.6キロになりました。当初、きなこくんはガラリと変わった生活環境になじめず、2週間ほど夜鳴きが続いたそう。飼い主さんは、近隣から苦情が来ないか心配しながら、現在もきなこくんの様子を根気よく見守っています。

「いまだに、外から人の声がすると走って隠れたり、日が明るいうちは怖いのか布団の中やクローゼットの中に隠れたりすることも。それでも少しずつ慣れてきてはいるようで、明るい時間帯にごはんを食べたり、日向ぼっこをしたりすることも増えてきました」

　一方、“きょうだい”が突然できたつくしくんの反応はどうだったのでしょうか。飼い主さんによると、きなこくんを快く迎えてくれたそうです。

「きなこが外にいるときから、窓越しに“鼻あいさつ”を交わす関係でした。つくしがきなこを威嚇したり、意地悪をしたりしたことは一度もありません。きなこにごはんを譲ったり、人間を怖がって隅っこに隠れると心配そうに駆け寄って“鼻あいさつ”をしたり……。ねこ同士の関係は、初日からとても良好でした」

　ちなみに、きなこくんをお迎えしてから、つくしくんにはいくつかの変化が見られたそうです。どのようなことが変わったのでしょうか？

「つくしはこれまで、ごはんをちょこちょことゆっくり食べていましたが、きなこが来てからは焦って早食いするようになりました。おやつもきなこに譲ってしまうので、ごはんは別々にあげるようにしています。また、つくしはよく私に甘噛みをしていましたが、きなことじゃれ合うようになってからは、甘噛みする回数が目に見えて減りました」

　優しいつくしくんと飼い主さんとの出会いを経て、新しい生活をスタートさせたきなこくん。ふっくらした姿から、幸せな日々を過ごしていることがよくわかります。これからも、きなこくんの新たなエピソードが届くのを心待ちにしたいですね。

○取材協力：キジ白つくしちゃんときなこ（@Neko2Obasan）さん

（Hint-Pot編集部）