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「競馬ファンの人気が根強い」 元GI馬のナランフレグ “第二の馬生”を送る牧場で仲良くする意外な相手とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

ヤギとふれあうナランフレグの姿が話題に【写真提供:Yogiboヴェルサイユリゾートファーム(@Versailles_Farm)】
ヤギとふれあうナランフレグの姿が話題に【写真提供:Yogiboヴェルサイユリゾートファーム(@Versailles_Farm)】

 見知らぬ牧場でできた最初の友達は、ヤギでした。JRAでGIを勝ったナランフレグ(牡7歳)が、10月8日から新生活をスタートさせました。競走馬からの引退が発表されたのは10月7日のこと。翌8日には「Yogiboヴェルサイユリゾートファーム」(北海道日高町)に入厩し、種牡馬としての生活が始まりました。公式X(ツイッター)アカウントにアップされた写真には、ヤギと仲良く額を寄せ合う姿が。来たばかりの頃から現在までの様子について、同ファームの岩崎崇文さんにお話を伺いました。

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最近までバリバリの“アスリート”だったナランフレグ

 顔と顔を寄せ合い、ひそひそ話をしているかのようです。10月8日にヴェルサイユリゾートファームに到着してから約2週間後、ナランフレグはいろいろなヤギとふれあうようになりました。大きな注目を集めた23日の投稿で、隣に写っているのはヤギ。日差しを浴びてとても気持ち良さそうです。

 ほのぼのとした一枚は反響を呼び、1.7万件もの“いいね”が。表示回数は100万回を突破しています。リプライ(返信)欄には「癒やされる」「なごむ」「かわいい」といった言葉が並びました。

 ナランフレグは10月1日に行われた競馬のスプリンターズステークスを最後に、競走馬を引退したばかり。現役時代のナランフレグは、主に短距離レースを37戦も走り抜き、香港の競馬場にも遠征しました。37戦のうち29戦でコンビを組んだ騎手は丸田恭介さん。ナランフレグは昨年3月の高松宮記念に勝ちGI馬となりましたが、そのときの騎手も丸田さんで、35歳にして初めて勝ちました。競馬ファンにとっては「ナランフレグ=丸太騎手」。岩崎さんが「競馬ファンの人気が根強いです」と言うのも納得です。

仲良しなヤギの愛称は「白ヤギさん」

「Yogiboヴェルサイユリゾートファーム」に到着したばかりの頃のナランフレグ【写真提供:Yogiboヴェルサイユリゾートファーム(@Versailles_Farm)】
「Yogiboヴェルサイユリゾートファーム」に到着したばかりの頃のナランフレグ【写真提供:Yogiboヴェルサイユリゾートファーム(@Versailles_Farm)】

 ヤギに見せるデレッとした様子からは想像できませんが、このようについ最近までバリバリの“アスリート”だったナランフレグ。しかし、今でも人間に対してのツンとした態度はまだ変わらないようです。岩崎さんはナランフレグの現在の様子について、次のように語ります。

「ナランフレグは、ヤギに対してはとにかく優しい。ずっと遊んでいます。一方、人間に対してはとにかく気が強い。幼少期からそうだったようです。人間が馬房(編集部注:馬が過ごす部屋)に入ると、とにかく機嫌が悪くておしりを向けてきます」

 ちなみに、ナランフレグと仲良くしているヤギも夏にやってきたばかりで、名前はまだないそう。そのため、牧場スタッフたちは「白ヤギさん」と呼んでいるそうです。

「白ヤギさんは牧場の草刈り用に飼っていますが、お客さんとのふれあいもできます。ナランフレグと仲が良いのは、もしかしたら新参者同士で寂しさを語り合っているのかもしれませんね」

 ナランフレグは、来年2月頃から種牡馬としての生活が本格化するため、今は体作りをしている段階。ファームでのグッズ展開は未定ながら「あるかもしれません。(YogiboのCMに出演した)アドマイヤジャパンや、(ダービー馬の)タニノギムレットの域に達するにはヤギさんがカギかもしれません」と岩崎さん。まだまだ人間への警戒心が解けませんが、2024年を迎える頃にはすっかり仲良くなって、グッズ展開もあるかもしれませんね。

(Hint-Pot編集部)