どうぶつ
「ウマ娘」にも登場 厩務員やファンに愛され続けるツルマルツヨシ 元気な姿に安堵の声
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競走馬としてG1レースを勝ったことはありません。キャリアも11戦5勝。それでもツルマルツヨシ(牡27)は愛される存在です。大人気ゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」のキャラクターとしても登場します。怪我との戦いだった現役時代から一転、現在は宮崎県東諸県郡の「吉野牧場」で元気に過ごしています。最近の様子について、同牧場の吉野新作さんにお話を伺いました。
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27歳でも元気! 温和で長い放牧は好まない性格
27歳と高齢になってもツルマルツヨシは元気です。12月7日に馬房での動画が公式ツイッター(@yoshinofarm)にアップされると、再生数はすぐに1.7万回を突破。「また会いにいきたい」や「元気そうで何より」といったリプライ(返信)も寄せられています。
黒っぽく光る黒鹿毛の馬体や目力は衰えていません。吉野さんは「温和な性格ですね。人や馬を威嚇することはありません。のんびりと穏やかな日々を過ごしています」と話してくれました。競走馬の時の勝ち気な性格は、すっかりなくなりました。
朝は完全に明るくなる午前9時~10時頃に放牧に出発。あまり長い時間の放牧は好まないため、厩舎に戻る時間はツヨシ次第だそうです。
1999年の京都大賞典で大活躍するも…
現役時代は11戦して5勝。G1勝ちはありません。元々体質が弱く、走った後のダメージから回復するのに時間がかかるタイプ。なかなかレース間隔を詰められませんでした。
しかし、調教師や厩務員さんが無理をさせずに育てたことで、1998年5月のデビューから約1年半後の1999年10月にスポットライトを浴びる時が来ました。G2京都大賞典。メジロブライト、テイエムオペラオー、スペシャルウィークなどそうそうたるG1馬を撃破。前途は明るいように見えましたが、ここでも体質の弱さが出てビッグタイトルには手が届きませんでした。
翌年の12月有馬記念のレース中に故障。レース途中で中止し、そのまま引退となりました。以降は、京都競馬場で誘導馬(レースに出る馬を先導する役)になりましたが、ここでも怪我が再発。2017年からは現在の吉野牧場で過ごしています。