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日本にずっと来てみたかった米国人男性 「長い間緻密に計画」 とても気に入った街とは
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訪日外国人観光客が急増しています。そのなかにはコロナ禍での厳しい入国規制のため、念願叶ってようやく日本に来ることができたという人も。ずっと日本に来てみたかったという米国人男性2人組は、長い時間をかけて緻密な計画を練ってから来日したといいます。そこで、旅の計画や、実際に訪れてみて気に入った街を聞きました。
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中古レコード探しでお気に入りの街との出会いも
1964年の東京オリンピック第2会場だった、駒沢オリンピック公園。都心にありながら自然豊かな緑地と数々の運動施設で、多くの人に親しまれています。その中央広場で開催され、多くの人で賑わう東京ラーメンフェスタ(11月5日まで開催)。そこで出会ったのが、米国人のグレッグ・プーヴィスさんとクワベナ・サーポンさんです。
ふたりとも日本に来るのは初めてで、とても楽しみにしていたとグレッグさんは語ります。
「日本にずっと来てみたくて、長い間緻密に計画していたんだ。ちょうどパンデミックもあったから、実際に来るまでにとても時間がかかってしまった。その分しっかり計画したんだけどね。必要なところは予約をしたよ。最初の1週間は東京の渋谷エリアに宿泊して、東京のいろいろな場所を巡ることにしたんだ」
東京だけでも外国人に人気のエリアは数々ありますが、どんな街を訪れたのでしょう。
「池袋、六本木、築地、赤坂――今日はここへ来る前に下北沢に行って、中古レコードなどを見たんだ。下北沢はなんかゆったりとした空気が流れていて、とても気に入ったよ。今日は何も買わなかったから、またどこかタイミングを見て下北沢には行って購入しようと考えているよ」
早めにホテル予約していたから… ホテルに戻るにも「ぐるりと迂回」
2週間ほどという日本滞在。早めに計画を立てたことで、逆に思いがけない影響を受けてしまった面もあったそうです。
「渋谷スクランブル交差点の近くのホテルに宿泊しているんだけど、ちょうどハロウィン時期と重なって……。渋谷区長が来ないでくださいって宣言する前にホテルを取っていたから、そこは申し訳ないけど仕方ないよね。ハロウィンのために周辺の警備がすごくて、ホテルに戻るだけで一苦労だったんだ。いろんなところが一方通行で、ぐるりと迂回させられたからとても時間がかかったよ」
例年、ハロウィンには多くの人が押し寄せた渋谷ですが、騒乱を回避するため区が「渋谷に来ないで」と呼びかけ、厳戒態勢が敷かれていました。外国人観光客に人気のハチ公像は白い布で覆われて周辺は封鎖されるなど、ものものしい雰囲気に。残念に感じる人もいますが、大きな事故や混乱を防ぐためという点を理解し、好意的に受け止める人が多かったようです。
しかし、迂回を指示する警備の呼びかけなどは基本的に日本語で行われます。ふたりはどうやって、その指示を理解したのかが気になるところ。グレッグさんは大変だった経験なのに笑顔を見せ、どう対処したのか教えてくれました。
「僕たちは日本語が話せないから、みんなの振舞いや行動を見て、どう立ち振る舞えばいいのか学んでいるよ」
多くの人で賑わうラーメンフェスタのイベント会場でも、その対応力で乗り切っているようです。滞在の後半は大阪へ行くそうですが、日本人のように“空気を読む”スキルがあるふたりなら、どの街を訪れても楽しいものを発見できそうですね。
(Hint-Pot編集部)