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理系科目を教えるのはお父さん? 教師の偏見に困惑の声 「いつの時代」「時代錯誤甚だしい」
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平均より著しく高い知的能力を有する子を指すギフテッドについて、教育現場では一般の子と差をつけるべきかなど、さまざまな議論が進んでいます。そんな中、教師からの配慮のない言葉に困惑したというギフテッドの子を持つ保護者の投稿が、ネット上で話題を呼んでいます。14歳の息子を育てるゆうsaien(@yousaien)さんに話を聞きました。
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「母親である私が教えてると何か不都合があるんか?」
「なんでそんなに勉強出来るの? って先生が聞くから『家でお母さんに教わりながら学んでます』って答えたら『え、お母さん!? お父さんじゃなくて!?』と驚かれたとか。理由を聞くと『だってお父さんで理系科目を教える人たまに居るけどお母さんは聞いた事ないし普通教えないでしょ?』だって。何それ」
「一般的にお父さんとお母さんの違いって性別だけだと思うんだけど。先生はかなり焦った感じで言ってたらしいけど母親である私が教えてると何か不都合があるんか?」
学校での教師とのやり取りを息子から聞き、モヤモヤしたという投稿者さん。自身も夫も最終学歴は高卒で、自身は専業主婦、夫は普通の会社員をしているといい、続く投稿では「此の話続きがあって『じゃあお母さんは理系大学出てるんだ?』と聞かれて『高卒です』と答えたら『え…じゃあ学校か塾の先生だったの?』と聞かれたと。其れも違いますと答えたら『え、え、どういう事!?』みたいになってたらしい。高卒で高校~大学数学の考え方や学び方を教えてたらいかんのか」と、偏見を持った教師への疑問の言葉を綴っています。
ゆうsaienさんが息子について、「もしかしてギフテッドでは?」と感じたのは息子が6歳のときのこと。
「赤ちゃんのときからジェスチャーと言葉を合わせて意思疎通ができていたり、漢字を教えていないのに4歳頃には当たり前に読めていたり。そのころには幼稚園の先生や大人が言う矛盾には簡単に気付いてしまうので、本人はそれをとてもストレスに感じていました。幼少期から正義感がとても強かったので、周りの子が思うがままに他人の迷惑を考えず行動することへの驚きも大きかったようです。
子どもの性質を色々調べていたときに見つけたギフテッドのウィキペディアを読んで、うちの子の説明書か? というほどあまりにも似通っていて驚きました。ギフテッドはIQ130が1つの定義とされており、測定では基準以上の値が出ました。心理士さんの見解としては『この子が日本の学校に合う訳がない。海外に行かせた方が良い』とのことでした」
そんなに学ぶことが好きならと教材を与えたところ、小学生で漢検2級、数検準1級、建設業経理士2級、簿記3級など高校生が取るような資格に次々合格。現在は大人に混じって数検1級や大学受験模試、統計検定1級といった資格試験を受けているといいます。一方で、「普段大学受験の問題や大学数学を学んでいるので、在籍している中学校の授業では内容が初歩的すぎて学べることがありません。お友達は行けばみんな仲良くしてくれますし、良い子ばかりでありがたいですが、本人が学ぶことが何よりの楽しみな反面、授業が退屈すぎるのでやはり行く頻度は減りますね。子ども用の習い事もうちの子には合わなく、居場所探しには何年も苦労しています」と話すなど、周囲になじめない大変さもあるようです。
一連の投稿には、「いつの時代からタイムスリップしてきた先生なん笑 女性の理科の先生に会ったことないひとなんか」「学校の先生がそういうことを、まだ言っていることに驚きです」「そこまで時代錯誤な先生がいるなんて驚きです。生徒たちが変な刷り込みをされてないか少し心配です」「教員やってた者です。残念ながら信じられないくらい時代錯誤甚だしい教員はいます」「今、アメリカにいますが、理系でバリバリ働いているお母さん大量にいます(医者、テクノロジー、エンジニアなど)。日本とアメリカの違いを感じますね」など、さまざまな声が寄せられています。
(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)