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11月からとくに注意 ノロウイルスによる食中毒 厚労省が呼びかけ「7割は冬場に発生」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

嘔吐や下痢など、つらい症状が出るノロウイルス(写真はイメージ)【写真:写真AC】
嘔吐や下痢など、つらい症状が出るノロウイルス(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 食中毒といえば、なんとなく夏場に発生するというイメージがありますが、ノロウイルスによる食中毒は冬に多発していることをご存じですか。発生時期別の件数をみると、11月から2月にかけてが全体の53%。半分以上が冬期に起きています。厚生労働省食品安全情報の公式X(ツイッター)アカウント(@Shokuhin_ANZEN)が注意を呼びかけています。

 ◇ ◇ ◇

年間の「ノロウイルス食中毒の発生時期別の件数」 11~2月に53%

 これからの時期に気をつけたいのが、ノロウイルスによる食中毒です。厚生労働省が発表している食中毒統計によると、2018年~2022年にかけて、年間の「原因別の食中毒患者数」でノロウイルスは42%を占め、患者数で第1位。年間の「ノロウイルス食中毒の発生時期別の件数」では11月~2月に53%を占め、冬期に多くなっています。

 また、「食中毒1件あたりの患者数」は、ノロウイルスが36.9人に対し、そのほかは8.5人。ノロウイルスは大規模な食中毒が起こりやすいことがわかります。厚生労働省食品安全情報の公式Xアカウントでは「11月から特にご注意!」と題して、「ノロウイルスによる食中毒の7割は冬場(11月~2月)に発生。食中毒を予防するには、手洗いの徹底と食品の十分な加熱が重要です」と注意喚起しています。

念入りな手洗いなど、予防に努めることが大切(写真はイメージ)【写真:写真AC】
念入りな手洗いなど、予防に努めることが大切(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 厚生労働省のウェブサイトでは、調理する人の健康管理、作業前などの手洗い、調理器具の消毒の3つに分けて、ノロウイルスによる食中毒予防のポイントを下記のように指摘しています。

【調理する人の健康管理】
・普段から、感染しないように食べ物や家族の健康状態に注意する
・症状があるときは、食品を直接取り扱う作業をしない
・毎日、作業開始前に調理従業者の健康状態を確認し、責任者に報告する仕組みを作る

【作業前などの手洗い】
・洗うタイミングは、トイレに行ったあと、調理施設に入る前、料理の盛りつけの前など
・汚れの残りやすいところ、指先、指の間、爪の間、親指の周り、手首、手の甲を丁寧に

【調理器具の消毒】
・洗剤などで十分に洗浄し、熱湯で加熱する方法またはこれと同等の効果を有する方法で消毒する

 厚生労働省のウェブサイトによると、ノロウイルスの感染経路は、感染した人などが調理などをして汚染された食品からの感染や、患者の糞便や嘔吐物からの二次感染、家庭や施設内などでの飛沫などによる感染などがあります。主な症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、微熱など。乳幼児や高齢者は嘔吐物を吸い込むことによる肺炎や窒息のケースも。今後、十分な注意が必要です。

(Hint-Pot編集部)