夫が子どもの頃、超小食だったことを知り、驚いたという妻の投稿がネット上で話題になっています。夫の母によると、あまりにも食べないため、弁当にいちごしか入れない日もあったと言います。「子どもが食べてくれない」という悩みを抱える家庭は意外と多く見られます。そんな状況になったとき、どう向き合えばいいのでしょうか。投稿した1児の母で産婦人科専門医のみなみ（@373namicho）さんに聞きました。

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意外と多い“食べられない”子ども　「私もそうでした」の声

「夫は昔超少食で、義母が『何も食べないからいちごだけ入れた弁当持たせてた』『普通に食べるようになったのは10歳』と言っていたので、夫になぜ10歳から食べるようになったのか聞いたら『さすがにお腹が空くようになったから』とのこと。それまでお腹が空いたことがなくてご飯の時間は辛かったらしい」

　10月18日、みなみさんが投稿すると、1.8万件の“いいね”がつく反響に。特に多かったのは、同様の経験を持つ人からの共感です。「私もそうでした。偏食ではなく、食べられなかったんです」「私もでした、親は手を変え品を変え大変だったと思うけど、同じく小5でいきなり食欲でて、今じゃ頼まれなくても食べてます」「私も昔そうだったらしく、幼稚園では子供用の弁当箱にスッカスカに入れても食べるのに苦戦していたらしい。(母談)」「私も小学5年ぐらいまで、食べること、咀嚼することがしんどくて、あまり食べませんでした」「私も10歳位まで、給食の時間が苦痛でした」「自分以外にもそういう人がいたんだなぁと初めて知ることができて、うまく言えないけど安心しました」との声が相次ぎました。

　1歳の息子を育てるみなみさん。

　息子は「私に似て結構よく食べます。夫の家族からはいつもびっくりされます」と、小食ではありません。

　それでも、義母や夫とのやり取りを公開したのは理由がありました。

「TLにママアカウントのポストがよく流れてくる中で、子どもの少食や偏食に悩んでいる方が少なくないと感じていました。夫の幼少期の話を聞き、いちご弁当と、食べない理由が『お腹が空いてないから』だったことに衝撃を受けたと同時に、10歳って結構長いなと思ったので、今悩んでいるママやパパに、食べるようになるまでそれくらいかかることがあること、でもいつかは食べるようになるということを知ってもらいたいと思って投稿しました」

　子どもの小食や偏食に悩んでいても、自然と解決する日が来るかもしれない。その参考になれば、との思いがあったと明かします。

「夫は今は普通に食べます。私よりは食べないけど、背格好も普通だし医者になれているし、、私はそのことを知ってから、息子のご飯について、まあいいか！　とあまり悩まなくなりました。夫のエピソードで、少食で悩んでいるママの気持ちが少しでも楽になりますように…！」と、みなみさんは続けました。

　子どもに「いっぱいご飯を食べてほしい」というのは、どの親も望むことかもしれません。長期にわたって小食で、体重が平均を下回ることが続くようであれば、不安が募らない親はいないと思います。

　一方で、子どもの頃の食事量は個人差があります。たくさん食べる日もあれば、ほとんど食べない日もあるでしょう。さらに、子どもによってはそもそも「空腹を感じない」というケースがあることが、経験者の声から分かります。強要して食べさせるのではなく、子どもの声に寄り添った対応も必要かもしれません。

子どもの食事が進まないときは…「そんな時もあるか」と切り替え

　みなみさんは日々どうしたら息子に食べてもらえるかと考え、工夫をしているそうです。

「食事量を増やそうというよりは、まだ1歳なので食事が嫌にならないように、息子が食べたいものから食べさせ、座って食べない時は立ちながらや遊びながら食べさせたり、白米の進みが悪かったら混ぜご飯にしたりしています」

　それでも、なかなか食事が進まないこともありましたが、義母や夫の話を聞いてからは、考え方を変えたそうです。「いつもより食べない日があっても、そんな時もあるか、とあまり気にしなくなりました」と、切り替えられるようになりました。

　投稿はネット上で拡散され、さまざまな反応が寄せられました。

「想像以上に夫と同じような方が多く、本当に驚きました。でも、考えてみればクラスの中に給食が食べられなくて昼休みにも残って食べていた子は何人かいたから、全国にはたくさんいるはずだと納得しました。何百とコメントをいただきましたが、ほとんどの方は今は普通に食べられていて、むしろよく食べるようになったという方もかなり多かったです。笑　まだ少食だというコメントは数人だったように思います。ほぼ共感のコメントでしたが、ちらほら『うちの子もこれかな』や『（子が少食だけど）希望が出てきた』といった今悩まれている親御さんのコメントもあったので、投稿してみてよかったなと思います」と、みなみさんは結びました。

（Hint-Pot編集部／クロスメディアチーム）