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「不在時に置き配利用したい?」2000人に調査 3人に1人が否定派、防犯上の懸念も

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・鍬田 美穂

いまや多くの人が利用している宅配便の置き配(写真はイメージ)【写真:写真AC】
いまや多くの人が利用している宅配便の置き配(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 利用が増えている宅配便の置き配。受け取り時に在宅する必要がなく、再配達を防げるなどのメリットから、「当たり前に利用する」人が増える一方で、「なんとなく不安」「きちんと受け取りたい」と活用に踏み切れない人も存在します。そこで「置き配」を多くの人はどう感じているのか、アンケートを実施。調査結果を基に、利用者が感じるメリット・デメリットや、現状の課題について専門家にお話を聞きました。

 ◇ ◇ ◇

肯定派は6割以上 否定派も認める「置き配」のメリット

 アンケートは2023年10月19日に、全国の10代から60代以上のYahoo!JAPANユーザー2000人を対象に実施しました(回答者の性別:男性64%、女性35%、その他1%/回答者の年齢構成:10代1%、20代4%、30代13%、40代29%、50代32%、60代以上20%、年齢を教えたくない1%)。

不在時に置き配を利用したい?【画像:Hint-Pot編集部】
不在時に置き配を利用したい?【画像:Hint-Pot編集部】

 まず、「あなたは自宅などに不在の際、置き配を利用したいと思いますか?」の問いに、「利用したい」35.6%、「どちらかというと利用したい」30%で、「置き配」肯定派は計65.6%。一方、「利用したくない」12.2%、「どちらかというと利用したくない」22.2%で、否定派は計34.4%でした。

 なお、アンケートでは「在宅時」に利用したいかも質問したところ、不在時と利用意向に大きな差はありませんでした。

置き配のメリットは?【画像:Hint-Pot編集部】
置き配のメリットは?【画像:Hint-Pot編集部】

 続いて「置き配のメリットはどんな点だと思いますか?(複数回答可)」と聞き、肯定派・否定派の意見を比較。いずれも過半数が「受け取り時に在宅しなくていい」が肯定派86.8%、否定派58.4%。「再配達の手続きが必要ない」が肯定派72.9%、否定派58.3%。「配送事業者の手間を省ける」は肯定派60.5%、否定派55.5%に。

 次いで「配達員と対面しなくていい」「再配達で生じる環境負荷を減らせる」で、割合に差はあるものの肯定派と否定派で「置き配に感じるメリット」の項目の順位は同じでした。

「時間に縛られないことが最大のメリット」 利用者は対面避けたい意識も

 実際に「置き配が便利と感じたこと、実際に利用して良かったエピソード」の記述回答では、「トイレに入っているなど、すぐに応対できないときや急用で外出しなくてはならないときなど、配達を気にせずに自分の用事に集中できる」「置き配なら気にせずイヤホンなど耳をふさいでも、急に出られないような用事をしていても問題ないのが良かった」などが、肯定派・否定派にかかわらず多くみられました。

 また、「コロナで感染が怖いときに、置き配は不安を解消してくれた」「コロナに感染したとき、スーパーマーケットが食料品を置き配してくれたのはありがたかった」のほか、「パジャマ姿やすっぴんでも受け取れるし、配達員に気を使わなくて済む」「対面しなくていいのは助かる」なども多く、対面の煩わしさがない点に便利さを実感する人が多いようです。

 こうした結果に、物流に関する専門家である東京経済大学の宮武宏輔准教授は、「置き配は、時間に縛られないことが最大のメリットです」と話します。

「研究で同様の調査を定期的に実施していますが、単一回答でも『受け取るために自宅にいる必要がない』が最も多く、対面を避けたい傾向も高めでした」