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シバンムシの発生やパンケーキ症候群の心配も プロに聞く“調味料類を安全に保つコツ”とは
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料理の味つけに欠かせない調味料。ササッと取り出して使うために、収納する調味料入れはコンロに近い場所に置きがちですが、油汚れがつくほか温度が高くなるので虫の発生も心配です。料理に使うものだけに、きれいに安全に保つにはどうすればいいのでしょうか? 掃除や家事代行のプロである株式会社ダスキン クリーンサービス事業部の井上之彦さんに、調味料入れを清潔に保つコツを教えていただきました。
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基本は冷蔵保管がおすすめ 虫が発生したらすぐ廃棄して発生源を排除
――調味料入れはキッチン掃除の際に見落としがちで、気づくと汚れていることがあります。使いやすい場所はどうしても汚れがつきやすく、温度も高くなりがちです。気をつけるべきポイントや、きれいに保つコツはありますか?
「基本的に調味料は冷蔵、または常温保管でも冷暗な場所、直射日光は避ける場所で保管してください。普段使用する調味料で『目につくところにどうしても置きたい』という場合は少量の容器で、調味料がなくなったら容器をしっかり洗浄、乾燥し、新しい調味料を入れるようにしましょう。
小分けにして出すことは、防虫対策も兼ねています。また、調味料の継ぎ足しもNGです。継ぎ足しをすることで、虫の侵入や調味料の劣化を促進する場合があります」
――シバンムシなど、調味料などをエサにする虫が湧いてしまうことも。もしも虫が湧いてしまったら、どう対処すればいいのでしょうか? また、防ぐコツなどもあれば教えてください。
「シバンムシなどの虫が発生してしまったら、発生源を確認し、見つけたら袋などで密閉して、すぐに廃棄しましょう。保管していた容器は卵が付着している可能性もあるため、すべて洗浄、乾燥してください。日常の保管は虫の侵入を防ぐため、しっかりと密閉された容器で保管することをおすすめします」
――衣つけなどに使う小麦粉などは、パンケーキ症候群も怖いです。安全に調味料類を保管するためには、どういった点に注意すればいいのでしょうか?
「小麦粉も冷蔵・冷凍保管をおすすめします。ただ、冷たいところから温かいところへ出してしまうと結露が生じやすいため、使い切る分を確保したらすぐに冷蔵庫や冷凍庫で保管してください。
どうしても常温保管をする場合はタッパーなどの密閉容器に入れ、乾燥剤を中に入れて湿度が高くならないように気をつけましょう。賞味期限をしっかりと確認し、期限内に使用してください」
――調味料入れをきれいに安全に保つため、気をつけるべき要素やアドバイスがあれば教えてください。
「こまめに入れ替えを行い、その都度、洗浄、乾燥をしっかりしましょう。コンロ回りは熱がこもりやすく、また油汚れもつきやすい場所です。保管場所としては、なるべく避けてください」
(Hint-Pot編集部)