Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

話題

「子供かベビーカーか、どっちか持ちますよ!」 渡されたのは子ども…思わぬ展開がネット上に幸せふりまく

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム

妊婦のバス乗車時に心温まるエピソード(写真はイメージ)【写真:写真AC】
妊婦のバス乗車時に心温まるエピソード(写真はイメージ)【写真:写真AC】

「子供かベビーカーか、どっちか持ちますよ!」。平日の夕方、バスに乗ろうとしたところ、目の前には2歳児と大きな荷物、ベビーカーを持った妊婦の姿。思わずかけた言葉が、まさかの展開を呼び、「オチが最高」とネット上で大きな話題になりました。投稿した虚無たん(@splashspiral)さんに、詳しい話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

人見知りしない2歳児の“ひと声”にネット歓喜

「2歳児連れた妊婦さんが大荷物とベビーカーをバスに載せるのに難儀してたので、
『子供かベビーカーか、どっちか持ちますよ!』
と声かけたら『オネシャス!』と躊躇なく2歳児を渡されたw

ベビーカーや荷物は周囲の乗客がバスに載せ、ワイはノー人見知り2歳児に抱きつかれてさ
『ばぁば(ハート)』
それは違う」

 20日、虚無たんさんがX(ツイッター)に投稿すると、4.8万件の“いいね”が寄せられる反響に。「オチが秀逸すぎて萌えしか無いです」「最高のオチで幸せになりました」「オチめっちゃワロタ」「わが子を優先すると思いきやですよ^^」「子供渡しちゃうんだ」「妊婦さんを助けてくれてありがとうございました」など、ほほ笑ましい内容に好意的な反応が相次ぎました。

 虚無たんさんによると、バスに乗車しようとしたのは平日の午後5時台のこと。

「その時に来たのはノンステップバスではなく、乗降口に段差のある古いタイプのバスでした」と、振り返ります。

 乗車率は30%ほどで、バスは後方乗車の後払いでした。

「バス停に大きなお腹の妊婦さんが2歳児の手を引いて、大荷物とベビーカー、さらに抱っこをせがまれていて、『これは大変だな』と」と、見るからに一筋縄ではいかない状況だったと言います。

 そこで、とっさに出たのが、「子供かベビーカーか、どっちか持ちますよ!」という言葉でした。

「以前同じシチュエーションで『お手伝いしますよ』という声の掛け方をした際、『大丈夫です』と固辞されて乗降に手間取り、車内が険悪な空気になったことがありました。これでは、全員が嫌な思いをします。『どちらか』という提案により断りにくくなり、スムーズな乗降につながることもあるので、今回思い切って一歩踏み出してみました」

 ただ、子どもを手渡されたことはさすがに予想外だったと話します。

「子どもを渡されたときは本当に驚きました。自分で言っといてですが、『え、他人に渡していいの!?』と思いました。『ウンウン、14キロくらいね』と自分の子の小さな頃を思い出しました」

 その後、乗客が妊婦に協力。「屈んでベビーカーを持ち上げようとした妊婦さんをマダムが制し、『鞄持ちましょう』、男性が『ベビーカー乗せますね』と続きました。とてもスムーズな連携でした」と、周囲のサポートによって無事、乗車することができました。

 中学生の子どもがいる虚無たんさん。かつて自身が当事者になった際には、つらい思いをしたこともあるそうです。

「私が出産した頃の風潮はまだまだ『ベビーカー畳め!』が主流で、車内でベビーカーをつかまれてひっくり返されたり、蹴られたり、危ない思いをしたこともありました。現在のように認められつつあるのは喜ばしいことです」と、時代の変化を受け止めます。

「ベビーカーを押している親は基本的に全員が育児初心者です。2人目3人目であっても、『その子』は誕生して間もないので、必ずしも社会とのバランスがとれるとは言えません。幼少期は誰もが通ってきた道です。全員皆に守られて大人になりました。今一度立ち止まって周囲を見渡し、弱い人、小さい人が安全に行動できる配慮ができればと思います」と訴えました。

 投稿は拡散され、大きな話題になりました。

 虚無たんさんは「寝る前にポチッとしたときは、普段やりとりのある相互さんからの12いいね程度でした。翌日から怖いほどぐんぐん伸び、若干のクソリプを発生させながら、現在も通知が来ています。殺伐とした世界は誰も望んでませんよね。穏やかに生きたいものです」と結びました。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)