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訪日アメリカ人が感激した日本のタクシー いったい何が違う? 高いプロ意識、そして決定的な差とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム

ドン・ハリスさん【写真:Hint-Pot編集部】
ドン・ハリスさん【写真:Hint-Pot編集部】

 今年10月、2度目の来日を果たしたアメリカ人映画監督のドン・ハリスさんは、日本が大好きになったと話します。食事や気候の過ごしやすさはもちろん、日本人の礼儀正しさ、優しさが特に印象に残ったそう。ハリスさんが日本で感激したことの中には、日本人にとっては何げない日常の一コマも含まれていました。詳しく話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

「日本の人々は仕事に対して非常に真面目」

 ハリスさんは昨年秋に初来日し、約3週間滞在しました。今回は約2週間滞在し、千葉・成田山や京都などの観光地を訪れました。

 観光客にとっては、見るものすべてが初めて。日本に限らず、ガイドブックやインターネットで事前に調べていても、実際に体感すると、新たな発見があることも多いです。

 中にはガイドブックなどに載っていない“気づき”もあります。ハリスさんが感動したのも、そんな何げないワンシーンでした。

「日本で好きになったことはたくさんあるけど、特に大好きになったのがタクシーだね。タクシーの運転手はとてもプロフェッショナルだ。ネクタイを締めて、プロ意識が高い。トランクを開けて、荷物を入れてくれる。運転手をしていることが幸せなように見えるよ」

 タクシーはハリスさんの地元、カリフォルニア州ロサンゼルスでも走っています。

 しかし、その実情は日本とはまるで異なると言います。

「カリフォルニアでは日本ほどサービスはよくないです。運転手はただ運転する。スピードも速い。彼らはもっとお金を稼ぎたいと思っているからね」

 ニューヨークのイエローキャブが有名な米国のタクシー。車社会のロサンゼルスでは欠かせない移動手段の一つです。

 ハリスさんの自宅は、空港から車で10分ほどの場所にあります。比較的短距離で、なおかつ一本道しかないため、タクシーの運転経路は限られています。

 そのせいもあってか、ときに、タクシー運転手が不満そうな表情を見せることもあるそう。

「家までのタクシー料金はだいたい20~25ドル(約2900円~約3690円)。彼らは近距離を走りたくない。『only a half mile?』と言われることもあります。うれしくないんです」と、ハリスさんは声を落としました。

まるで新車同然? 清掃が行き届いた室内に驚き

 日本では距離にかかわらず、笑顔で接客されることは新鮮な驚きでした。それだけではありません。

「室内が清潔で、美しい。掃除が行き届いている。外側もだ。新品のように真新しい。とにかく気に入ったよ」

 確かに、ゴミが落ちていたり、汚れがついていたり……というタクシーはほとんど見たことがありませんよね。

「ロサンゼルスは違う。タクシーはきれいじゃないし、ドライバーはプライドがない。車にも誇りを持っていない」と、ハリスさんは続けました。

 実はハリスさん、大の自動車通です。最新映画も自動車をテーマにした作品の撮影を予定しています。

「車にはとても興味があります」

 プロならではの目線もあるかもしれませんが、世界的に見て、日本のタクシードライバーのサービスが優れていることは間違いないようです。

「日本の人々は仕事に対して非常に真面目。ほとんど人が幸せのように見える。そうじゃないですか?」と、ハリスさんは結びました。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)