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食事中に「くちゃくちゃ」、他人に指摘する? 2000人調査 音の原因や改善策は
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実際に指摘されたことがある人は少数 上司から言われた40代男性のケースは
「Hint-Pot」編集部では、「くちゃくちゃ」音について、職場の人たちとの会食中に上司から指摘されたことがあるという安藤信二さん(仮名・男性/42歳)に話を伺いました。そのときのことについて「自分で意識したことがなく、ほかの人から指摘されたこともなかったから驚いた」と振り返ります。そのとき、上司は安藤さんにだけわかるように配慮したうえで「物を噛むときは口を閉じたほうがいいぞ」と言ったそうです。周りの人は、安藤さんが上司から指摘されたことには気づいていませんでした。
安藤さんは恥ずかしいと思いながらも、「指摘してくれる人がいて良かった」と感じたそうです。その後、安藤さんは食事中の口の動かし方を意識するようになり、少しずつ改善。それ以来、上司から指摘されることもないといいます。
実際、食事中に「くちゃくちゃ」音を指摘されたことがあるかどうかについてのアンケートでは、「くちゃくちゃ」音を指摘されたことが「ある」が15.8%、「ない」が84.2%となりました。
「くちゃくちゃ」音の原因とは 歯科医師に聞く
指摘されても気にしない人がいる一方で、「改善したい」と思う人も少なくありません。そもそも、なぜ食事中に「くちゃくちゃ」と音が出てしまうのでしょうか? 三国歯科医院の加藤陽子先生によると、主に3つの原因が考えられるようです。
「『くちゃくちゃ』音の原因として考えられることは、ひとつは舌や口周りの動かし方の癖です。舌の細かい動きで食べ物の塊をのどの奥へ送り飲み込むのですが、舌の動きの癖で前に出したりすると音が出ます。もうひとつは、歯の欠損です。歯がない状態だと歯茎で物を噛むようになるため、『くちゃくちゃ』という音が出てしまうのです。さらに、口呼吸も原因のひとつに考えられます。鼻呼吸ができず、口で呼吸することで咀嚼中に音が出ることもあります」
「くちゃくちゃ」音を改善したい場合、次のような対策があるといいます。
「ご本人の意識や根気も必要になりますが、大人になってからでも改善は可能です。舌や口周りの動かし方の癖については、口周りの筋肉を動かす『あいうべ体操』が効果的です。口を大きく『あ』『い』『う』と動かし、『べ』で舌を下に突き出して伸ばします。自宅ですぐに実践できるのでおすすめです。歯の欠損については、ブリッジや義歯、インプラントによって歯のない部分に歯を作って歯茎で咀嚼しないようにします。口呼吸については、耳鼻科などで鼻づまりなどの症状を緩和するケアを行うなど、鼻で呼吸するよう意識するといいでしょう」
自分が気づいていないだけで、もしかしたら「くちゃくちゃ」音を立てて周りに不快感を与えているかもしれません。会食が増える今のシーズン、食べ方に意識を向けて、気持ち良く食事を楽しめるようにしたいですね。
※この記事は、「Hint-Pot」とYahoo!ニュースによる共同連携企画です。
(Hint-Pot編集部)