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深刻な感染症をもたらす可能性も 賃貸マンションでハトに巣作りされた場合の対処法とは

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:姉帯 裕樹

自宅に巣作りをされると厄介なハト(写真はイメージ)【写真:写真AC】
自宅に巣作りをされると厄介なハト(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 ハトによる被害相談が近年、増加しているといわれています。とくに猫やヘビといった外敵の手が届きにくいマンションは、ハトにとって最良の営巣場所。ハトに住みつかれてしまい、フン害に悩む人も少なくありません。もしも、住んでいる賃貸物件にハトが巣を作ってしまったら、どうすればいいのでしょうか。不動産のプロとして20年以上の経験を誇る、東京中目黒「コレカライフ不動産」の姉帯さんにお聞きしました。

 ◇ ◇ ◇

「防鳥ネットやワイヤーを取り付けるためには、管理会社やオーナーの許可が必要」

 自宅にハトが巣作りをした場合、問題はハトがもたらす菌やウイルス。羽根や糞尿により菌やウイルスがばらまかれ、サルモネラ菌による食中毒や、トキソプラズマ症、オウム病、鳥インフルエンザなど、深刻な感染症を起こす可能性があります。

 また、スズメなどと比較して体が大きいハトは鳴き声も大きく、騒音被害に悩まされる場合も。ハトによるストレスを溜めないためにも、ハトとの棲み分けをはかったほうが良さそうです。

 ただし、ハトは「鳥獣保護管理法」(正式名称は「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」)という法律で守られています。そのため、ハトが邪魔だからといって勝手に捕獲・駆除することはできません。また、卵も保護対象になっており、卵やヒナがいる巣は、勝手に撤去や移動させることは許されていないのです。

 基本的に、私たちにできることは、ハトを寄せ付けないようにすることしかありません。その有効な手段のひとつが、防鳥ネットやワイヤーの取り付けです。しかし、持ち家の場合は問題なく設置可能ですが、賃貸の場合はどうすればいいのでしょうか。姉帯さんによると、やはり事前に確認することが必要のようです。

「防鳥ネットやワイヤーを取り付けるためには、管理会社やオーナーの許可が必要です。勝手に壁に穴を開けたり、着脱が容易ではない強力な接着剤を使用したりすると、壁に傷が付き、そこから水漏れが発生することもあります。そうした場合、被害の賠償請求はもちろん、傷を付けた本人に対して行われます。ハトがベランダにいる状態を写真に撮るなどし、管理会社やオーナーに訴え、対処してもらうようにしてください」

 また、多くの物件に携わってきた姉帯さんによると、反射板やハト除け用のスパイクなどを設置している家をよく見かけますが、あまり効果はないそう。ハトを寄せ付けないようにするためには、おすすめの方法があるといいます。

「僕のおすすめは、ハトが嫌がる匂いを出す固形タイプの忌避剤。置いておくだけでいいので、手間もかかりません。ただし、効果が限定的なうえに、数を用意しなければならないので、ハト除けスプレーやジェルと併用するといいでしょう」

 ハトの被害に悩まされないようにするには、物件探しをするときから注意が必要。内見時にチェックすべきポイントがあると姉帯さんは語ります。

「内見に行った際は、ベランダや軒下等を確認することも忘れずに。ベランダにハトのフンが落ちているようであればそれを指摘し、ハト対策を行ってもらえるか尋ねてみるといいでしょう」

 しかし、注意や対策をしていても、巣を作られてしまう場合も。もしも、巣を作られてしまったら、前述した通り、勝手に駆除することができません。姉帯さんは「管理組合かオーナーが動いてくれるようであれば、そちらに連絡を。動いてくれないようでしたら、市役所や町役場などお住まいの自治体に相談し、撤去してもらってください」としています。

(和栗 恵)

姉帯 裕樹(あねたい・ひろき)

「株式会社ジュネクス」代表取締役。宅地建物取引士の資格を持ち、不動産取り扱い経験は20年以上を数える。独立した現在は目黒区中目黒で不動産の賃貸、売買、管理を扱う「コレカライフ不動産」として営業中。趣味はおいしいラーメンの食べ歩き。