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窓ガラスに生々しい衝突の跡…タワマンで予期せぬ「鳥害」 鳥嫌い女性の深すぎる嘆き

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:姉帯 裕樹

鳥害に頭を悩ませるタワマン住人も(写真はイメージ)【写真:写真AC】
鳥害に頭を悩ませるタワマン住人も(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 マンション住人の多くが頭を悩ませている「鳥害」。ハトやカラスなどの野鳥がベランダに巣を作ったり、フンをまき散らしたりする……といったお悩みは、日本各地でよく耳にするものです。しかし今回ご紹介するのは、少し違ったタイプの鳥害。せっかくタワーマンションに引っ越したものの、思わぬ被害に驚いてしまったタワマンマダムのお悩みです。アドバイスは東京・中目黒で「コレカライフ不動産」を営む不動産のプロ、姉帯裕樹さんです。

 ◇ ◇ ◇

「高層階に鳥は飛んでこない」? 鳥嫌いのマダムがタワマンへ

 関西圏在住の相良多恵さん(仮名・41歳)は、なるべく鳥と関わらない生活を送ってきました。幼い頃に兄弟と公園で遊んでいた時、母親からもらったおやつの袋を不用意に開けたことで多数のハトに襲われ、鳥が大嫌いになってしまったのだそう。

 結婚相手は、大の鳥嫌いを「大げさ」と笑うことなく、理解してくれる人。住んでいた低層マンションには、何度追い払ってもハトが飛んでくるため、2人で懸命にお金を貯めて地元のタワーマンションを購入することになりました。

「夫が職場で『高層階に鳥は飛んでこない』という話を聞いたんです。『15メートルくらいから上は飛ばないんだって。だから20階以上だと鳥は来ないはず。タワマンに住めば怖い思いをしなくなるよ』って、笑顔で言ってくれた時は、この人と結婚して本当に良かったと思いました」

 そして多恵さんご夫妻は、ベランダがなく、ガラス面が多いタイプのタワマンを購入。引っ越してからは、耳に入るだけで気持ち悪さを感じていた鳥の声に悩まされることもなく、幸せな暮らしが始まりました。

まさかの「バードストライク」 カーテンを閉じたまま生活することに

「でも……まさかの出来事があったんです。夕方頃かな。やけにオレンジ色をした夕日が見えた日で、私はリビングのソファでうたた寝をしていました」

 バガンッ!! 多恵さんは激しい音に慌てて飛び起きました。何が何だか分からず周囲を見渡すと、窓にベッタリと何かが張り付いています。それを見た途端、慌てて寝室に駆け込みました。

「帰ってきた夫に確認してもらったところ、どうやら鳥のぶつかった跡が付いているとのことでした。血や羽が付いていたので生死は分からないと言われ、動悸が止まらなくなってしまいました」

 いわゆる「バードストライク」です。マンションのコンシェルジュに「窓の汚れを洗い流したい」と連絡するも、その窓だけ掃除をするのは難しいとのこと。たまたま夏場だったため、しばらく後に来た強めの台風でどうにかなりましたが、それまでは跡が見えないようカーテンを閉じたまま過ごしたそうです。