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ミツバは年末の価格高騰前に購入して保存! お正月までもたせるコツや栄養を聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

年末年始の料理に欠かせないミツバ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
年末年始の料理に欠かせないミツバ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 年越しそばやお雑煮などに、香りや彩りのアクセントとしてミツバを使う機会も多いでしょう。ミツバをくるっと結んだ「結び三つ葉」は、縁起物としておめでたい席の料理の飾りに欠かせません。一年中出回る香味野菜ですが、年末になると、いつもよりも価格が高くなる傾向があります。高くなる前に購入して、年始までもたせる方法はあるのでしょうか。ミツバの保存のコツなどの豆知識を、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

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ミツバは日本原産のハーブ 「添え物」のイメージも栄養豊富

 ミツバは日本原産のセリ科の植物で、古くから野草として食べられてきたといわれています。葉柄(ようへい)に葉が3枚ついていることが名の由来で、茶碗蒸しやお吸い物など、和食に欠かせない香味野菜のひとつです。

 市場に出回るミツバは、主に3種類あります。茎まで緑色で、根元にスポンジ付きで売られているのが「糸ミツバ」。水耕栽培が多く、一年中出回ります。また、茎の下の部分が白いのは「根ミツバ」。糸ミツバより風味が強く、旬は春から初夏にかけてです。軟白栽培をして根元を切ったのが「切りミツバ」。全体的に色が薄く冬が旬です。やわらかい食感が特徴で、正月料理で使われることが多くなっています。

「添え物」のイメージがありますが、ミツバの栄養は豊富です。代表的なものとしてβカロテンが挙げられます。βカロテンは必要時に体内でビタミンAに変わり、皮膚や粘膜を強くし、免疫機能を高める効果が期待されることから、風邪が気になる寒い季節に摂取したい成分です。そのほかに食物繊維やカルシウム、カリウムなども多く含まれます。ただし、軟白栽培である切りミツバは、ほかのミツバと比べるとβカロテンが低いです。

 ミツバ独特のさわやかな香りは、クリプトテーネンとミツバエンという成分によるもの。これらの香り成分はリラックス作用、ストレス解消、食欲増進などで注目されています。香り成分は揮発性なので、加熱や時間経過とともに減少。お吸い物などで香りを楽しみたいときは、調理の仕上げのタイミングにミツバを加えると良いでしょう。

長持ちさせる保存のコツとは 根がついたミツバは育つ?

 ミツバは乾燥に弱いので、買ってきたらそのままの状態で保存するのではなく、湿らせたペーパーで包み、袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。使う際は水洗いをしてペーパーなどで水気を取り、適切な長さにカットしてください。

 ミツバの香りはしだいに落ちていくので、新鮮なうちに食べ切るのが良いでしょう。しかし、価格が高騰する年末の少し前にまとめ買いし、お正月まで日持ちさせたい場合は、ミツバの風味は損なわれますが、生のまま冷凍保存も可能です。ミツバを水洗いし、ペーパーなどでしっかりと水気を取って使いやすい長さにカットします。冷凍用の保存袋に入れ、空気を抜いてぴっちりと密封し、冷凍庫に入れましょう。

 もし根がついたミツバを買ってきたら、切り落とした根の部分をプランターなどに植えて水やりをしておくと、新しい芽が出てきます。順調に育てば数週間ほどで食べられるので、再生栽培に挑戦しても良いですね。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾