からだ・美容
餅による窒息事故はなぜ起きる? 食べる前にすべき4つの防止策 医師が解説
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教えてくれた人:近藤 千種
毎年、年始の時期になると、餅をのどに詰まらせて窒息状態に陥る事故が後を絶ちません。東京消防庁の発表によると、2017年から2021年の過去5年間で餅などをのどに詰まらせて緊急搬送された人は401人。月別で最も多いのは1月で159人に上ります。それでは、お正月に餅を使った料理を安全に楽しむためにはどのようなことに気をつけると良いのでしょうか? ちくさ病院副院長・抗加齢医学会認定専門医の近藤千種医師に、餅でのどが詰まる原因や予防策、のどに詰まってしまった時の応急手当方法について教えていただきました。
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餅がのどに詰まりやすい原因とは お酒と一緒に食べると危険が倍増
餅は粘り気のある食感が特徴的で、同時に形状が変化しやすく高い付着性を持っています。特に、雑煮やぜんざいなど煮た餅は粘着性が高くなるため、のどに張り付きやすく窒息の原因になりやすいので気をつけましょう。
また、つきたての餅はやわらかいですが、温度が低くなると硬くなる性質を持っています。口の中でもどんどん硬くなるため、十分に咀嚼しないまま飲み込んでしまうことで窒息のリスクが高まることに。
年末年始にお酒を飲みながら餅を食べる時は特に注意が必要です。お酒を飲むことによって注意力や集中力が低下し、よく噛まずに飲み込んで詰まってしまうことも。多量にお酒を飲んだ時は、餅を食べるのは控える方が良いでしょう。