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「日本は2030年の世界だよ」 ドイツ人夫婦が驚いた日本の便利さ 日本の“当たり前”に感じた近未来の姿とは

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著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム

築地市場を散策していた(左から)クビさん、スマさん夫妻【写真:Hint-Pot編集部】
築地市場を散策していた(左から)クビさん、スマさん夫妻【写真:Hint-Pot編集部】

 日本は先進国の中でも給料が上がらず、少子化の影響もあって、国力自体も徐々に低下しているとされています。しかし、海外からの見方は異なるようです。ドイツ・ベルリンから来日したクビさん、スマさん夫妻は、「日本は2030年の世界だよ」と、口をそろえます。欧州でも先進国のドイツですが、日本のどこに驚いたのでしょうか。詳しく聞きました。

 ◇ ◇ ◇

「呪術廻戦」の大ファン 日本の魅力を語る

 クビさん夫妻は昨年11月、2年連続同じ時期に日本を訪れました。クビさんは「呪術廻戦」「ONE PIECE」など日本のアニメが大好き。「彼が日本の人々のリアルな生活を見たいと言うの。それで、日本に来ました。今回は京都や大阪にも行くわ。彼がもう少しトラディショナルな日本を見たいと言うから」と、スマさんは話します。

 そんな2人に日本のユニークなところを挙げてもらうと、意外な言葉が飛び出しました。

「いつも言っているんですけど、『日本は2030年の世界だ』って。日本を訪れた友人たちは、みんな同じことを言っています。すべてがテクニカルだし、ドイツよりはるかに優れている。自動販売機は温かい飲み物、冷たい飲み物があるし、ドイツにはそもそも自販機がない。とても驚きました。本当です。トイレも便座が温かい。それらもドイツにはないです。地下システムもドイツよりもすばらしい。電車は遅れて来ることがない。そのすべてが日本のユニークさだと思います」(スマさん)

 日本ではあるのが当たり前の自販機ですが、ドイツではまず見かけないというのです。

「私たちは飲み物をスーパーマーケットで買います。セブン-イレブンとかの」

 ドイツは自動車や家電など製造業が盛んで、日本とは共通点も多い国です。技術的にも優れている印象がありますが、クビさんは「自販機はゼロだよ」と、断言しました。

 また、トイレも同じだそう。

 クビさんは、「僕はトイレのためだけにまた日本に来たんだよ。ドイツのトイレは地獄のように寒い。だから好きじゃないんだ」と、冗談めかして笑いました。

 トイレのスペースそのものは暖かくなりますが、便座に暖房はないと言います。緯度では札幌より北にあるベルリン。冬の平均気温は5度以下で、日によっては最低気温が氷点下になることもあります。

「僕は日本のトイレが大好きだよ。(ドイツの)僕たちは2001年の世界に住んでいるんだ」と、遠い日本から母国に改善を訴えました。

逆に日本では普及していない“ドイツの常識”とは?

 一方で、そんなクビさん夫妻が逆の意味で驚いたこともありました。それは、日本の家庭で食洗機の普及率が低いことです。

 ファミリー向けの新築マンションなどでは設置が進んでいますが、とくに単身者向けのマンションや中古住宅では、食洗機を置いていない家庭のほうが多いのが現状です。また、置いてあったとしても手洗いしている家庭も意外に多いです。

 しかし、ドイツは違います。普及率は7割を超えるとのデータもあります。

「日本には食洗機は少ないの? 本当? 食洗機は使うべきだわ」と、スマさん。

 国として未来的で、成熟していると感じているだけに、ドイツの“当たり前”がないことに不思議な様子でした。

 2人は、「可能なら毎年来たいし、住んでみたい」と、あふれる日本愛を告白。東京では浅草や築地市場、明治神宮を訪れ、観光を楽しんでいました。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)